新感覚!解決しないミステリー小説ロンドの旅Part2.ソナタの旅Chap.3マスカットの事件
21.翻弄
皆さんが枠内に入ったことを確認しました。それでは準備はよろしいですね?
責任者は枠内の受講者たちを一通り見渡し、特に異論を唱えるものがいないことを確認した。
スタート!
それは突然のことであった。これまではゆったりとした時間が流れ、豪華な食事や宿泊施設、一人ひとりに割り当てられた係員…受講者にとってはとても充実したもてなしてあった。だが今回の目的である"研修"が始まると事務局の目の色や表情は一変した。表情が消えた彼らの素顔は不気味で、まるで同じ形のマスクを被っているようだ。
行くよ!
真紅の髪の女性の声を合図に1人を除く全員が走りだす。ロンドはチームメイト、さらにはDチームの4名へ事前に打診をしていた。会場を移動する束の間を利用して、まずはAチームの巨漢の男を全員で狙おうと持ちかけたのだ。どう考えても巨漢の男を2,3人の力でどうにかできるものではなく、増してやBチームとDチームのメンバーには女性と子供しかいない。6人で力を合わせたとしても分が悪いのは明白である。巨漢の男はこの展開を予想していたのか、特に驚くこともなく6人と対峙することをすんなり受け入れた様子だ。彼らは全員で巨漢の左足にしがみつく。殴ったり蹴ったりすることは禁じられているため、男は彼らを手で引き剥がそうと必死に抵抗しつつまずは非力な子供たちを1人ずつ場外へつまみ出そうとしていた。3人は小さい体を利用して彼に捕まらないよう上手く身を翻し逃げ回る。その時、小学生に気を取られている隙をつき、大人2人と中学生は助走を付け全力疾走をして男の足にタックルした。さすがによろめいた男にトドメをさそうと、6人は力を合わせさらに体を押すと、大きな声と共に男は倒れ、体の一部が赤枠の外に出てしまった。
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