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新感覚!解決しないミステリー小説ロンドの旅 Part2ソナタの旅 Chap4アンカッシュの事件

11.奇態

ソナタは一仕事を終えた感覚で気分が良くなっていた。もちろん事態は深刻であるのだが腹が減っては戦えないということで、この国で唯一知っている"間違いない"レストランへと自然と足が動いた。ただ真の目的は料理ではなく、オーナーにもう一度話を聞くことだったのだが、どうやら不在のようだ。だが店主が顔を覚えていて、オーナーと親しくしていたソナタを快く店内に通してくれた。店主との雑談を挟みつつ豪華な料理に舌鼓を打っていたが、途中であることに気が付いた。

 え?その銘柄はとてもVIPに出すような代物でもないし、オーナー自ら仕入れる必要がないのでは?

 ああ、ご存知でしたか。ええ。そうなんです。オーナーご自身が仕入れに行くのは、一部のVIP向けのいわゆる超希少で超高級品だけ。ですがあの事件の時だけは違って、普段は店で雇っているソムリエに行かせてるような銘柄にも関わらず、自ら足を運ばれたんです。旧友に会いに行くのも兼ねてると仰っていたのでその時はあまり気に留めなかったのですが、搭乗チケットも当日の朝手配されていたことと、オーナーと付き合いが長い私もそんな友人の存在は初めて聞いたので、後日やっぱりおかしいと思ったんです。まあそれ以上深入りはしていませんけどね。

一見瑣末で取るに足らない出来事にも感じるのだがソナタは何か釈然としなかった。

 ふ〜ん…それは気になりますねぇ。

 はい。それに今回の渡航はとても長くなるとかで、私にここを任せて、しばらく戻って来ないようなんです。

 そうですか。彼女がどこに行ったか分かりますか?

 いえ。ただ何かあればこの番号にかけるようにと言われています。

 私に教えていただいても?

 オーナーは嫌がるかも知れませんが、私も心配なので…。店を任されてる以上自分でどうにかすることもできませんので貴女がオーナーの安否を確認してくださるのなら助かります。

 ありがとうございます。最後に聞きたいのですが、オーナーと先日失踪した元サッカー選手は親友だと聞きました。2人の関係について知っていることがあれば教えてください。

 親友?それはないですよ。だって…

ソナタはオーナーの電話番号を入手し、ひとまず今夜は近くのホテルの一室を確保し滞在することとした。シャワーを浴びている間や歯を磨いている間…眠りにつくまでの間、ソナタの脳は活発に動き出し、様々な可能性をシミュレーションする。その時、旧友から託されたタブレットがメッセージを受信した。

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