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新感覚!解決しないミステリー小説ロンドの旅 Part3ロンドとソナタの旅 Chap1東京の事件-再捜査
7.時宜
あのお爺さんの部屋は教授棟の最上階。ガラス張りだから中の様子が見えるようになっていて、生徒は気付くことができた。でも鍵は中からしか開け閉めができない特殊な構造になっていたのでドアを破壊するしかなかった。お爺さんは用心深い性格で、他人を自身の部屋に入れることはなかったそうよ。
先生らしいわね。でも不思議ね…。在室時には鍵はかけられるけど不在時は非施錠ってことよね。しかもガラス張りってことは中は丸見え。とても堅牢とは言えないわね。
俺とメライの聞き込みによるとぉ、方法は先生しか知らないみたいだけどぉ、何か操作をすればスモークガラスに変えられる仕掛けが施されてるみたいだねぇ。重要なファイルとかは全て部屋の金庫に入っててぇ、これも先生以外は開け方が分からないからぁ、警察も未だに中を確認できてないんだとさぁ。
警察でも開けられない強固なセキュリティがかかっている金庫…か。
毒はデスクの上にあったコーヒーカップから検出された。ただ、話によるとお爺さんはいつもこれを持ち歩いていたようで、不在時に忍び込んで仕込むことは不可能。これだけだと、自殺の可能性もあるんだけど、犯行に使われた毒は特殊なものでとても一般人が手に入れられる代物じゃないみたい。まあ、あのお爺さんなら"上"を使って用意できるだろうけど、警察はもちろんそんなことは知らない。それと、動機がなく遺書もないことと、仕事の予定も何年も先まで入れていたこと…その他、いくつかの複合的な要因で、警察は他殺と見て捜査しているわ。
となると、毒を仕込むチャンスは、先生がコーヒーを淹れてデスクにカップを置いた後、部屋を空けるタイミングね。
私達も最初はそう考えたけど、水道、トイレ、シャワー、ベッドが全て完備されていて部屋を空ける理由がないのよ。用心深いお爺さんのことだから、講義とか長く部屋を空ける時にカップを置きっぱなしするとは考えにくいしね。
うーん…確かにそうね。あと、倒れていた先生が発見された後のことも詳しく教えてもらえる?
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