新感覚!解決しないミステリー小説ロンドの旅 Part2ソナタの旅 Chap4アンカッシュの事件
15.瞞着
4:44は4文字目を読むという暗示で、acrostic(折句) という言葉遊びの一種だ。投稿された"Grabbed great seasonings! take them freely, gain tasting!"の各単語の4文字目だけを読むとbasementとなり、ソナタは自宅の地下室に姉が幽閉されていることに気付いた。
お察しの方も多いだろうが、この事件は妹がマリオネット(実行犯)、オーナーがクライアント(真犯人)である。旧友の協力によってソナタは仮説を裏付ける証拠をを得ることができたのだが、その前から彼女の中では確信を持っていた。最初に自宅を訪問した時、そして自宅での一幕が映る動画を見た時、妹が性別を偽っていること疑い始めた。理由はトイレの座面がいつも上がっていたからだ。疑いが確信に変わったのは、サッカー協会で入団テストの様子を収めた動画を見た時で、その時ソナタはコメカミにあるホクロがないことに気付いた。化粧品を使って書いていたホクロが汗で消えたと推測し、ここぞという時に弟が姉と入れ替わっていたという仮説に辿り着いた。もしそうなら、オーナーが大一番に強いと言っていたのも合点がいく。旧友の調べで後で動機も分かった。姉と長い付き合いのオーナーは"入れ替わり"に勘づいていたが、親友と思っていた彼女とその弟を陥れることはできず黙認していたのだ。しかし、一緒に国内一の人気を誇り、オーナーも幼少期から憧れを持っていたチームの入団テストを受けた際、"弟"と僅差で敗れ、"姉"は入団してサッカー界の大スターとなり、自分は落選し引退を余儀なくされてからオーナーの心は崩壊し、全ての負の感情が姉への恨みへと昇華していった。
一方、マリオネット(実行犯)である弟は、世間を騙し続け、親友をも大きく苦しめたことに深い責任を感じ、引退してから時間は経っているものの、ブログや動画で世の中に自身の罪をカミングアウトすることを姉から提案された。今の幸せな生活が全てなくなることに恐れを成した彼はそれを受けいるれことができず、次第にそれが姉への殺意へと変化した。だがいざ手を振り上げた瞬間、たくさんの思い出が走馬灯のように脳内を駆け巡り、振り下ろすことができず静かに凶器を置いた。そして誰も知る者がいないどこか遠くへ逃げることを姉に提案し2人で地下室を出て行ったのだが、その後消息不明となったのである。
ロンドの旅Part2ソナタの旅 完
ロンドの旅Part3ロンドとソナタの旅 へ続く
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