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腸内環境改善ガイド16〜穀物は本当にスーパーフードなのか?〜

2022年6月1日更新

腸内環境と穀物

例えば、全粒粉が推奨される理由は食物繊維が豊富だからという理由でして、多くの文献で、全粒穀物により代謝性疾患や肥満発生率が下がるとの結果が出ております

疫学研究では、玄米や全粒パンを食べる人の方が長寿な傾向があるとも言われていますね

腸内環境との関係は全粒粉によって違うため、全て優れているかと言われると微妙なところがあるので、なんとも言えませんが

・6週間のランダム化比較試験では、人の参加者を精製穀類(パンやパスタとか)の食事(1000カロリーあたり8グラムの食物繊維)と全粒粉の食事(1000カロリーあたり16グラムの食物繊維)のどちらかに分類すると全粒穀物を食べたグループは、ちょっとだけ悪玉が減り、ローズブリアがちょっとだけ増えた。全体的な変化は小さく、意味があるかは謎
・別のランダム化対象試験では、8週間の全粒穀物食と精製穀物食の結果を比べた所、グルコース代謝、腸内細菌の種類、短鎖脂肪酸の量については、全粒穀物の結果は認められなかった
・さらに別の試験では、ライム麦パンと精製小麦パンの違いを12週間ほど試したところ、試験終了時までに腸内細菌の組成に有意な差は認められなかった

みたいな実験はありますが、研究チームの結果は、穀物の質が腸内微生物叢の組成に及ぼす影響はほぼないと結論付けております

・ある研究では、全粒小麦シリアル、パン、パスタにより、精製小麦よりビフィズス菌のレベルが増加したと報告されている(小麦ふすまだけは上昇しなかった)
・全粒穀物のコーンシリアルと非全粒穀物のコーンシリアルを比較した動物実験では、全粒穀物によるビフィズス菌レベルの上昇が確認された

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