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アマンにも影響を与えた、熱帯建築家ジェフリー・バワとは?
5日間、スリランカへ行ってきた。目的は、ジェフリー・バワという建築家のデザインしたリゾートを見ること。今回の旅のレポートとして、まずこの記事では「ジェフリー・バワとは一体何者だったのか?」という部分について、いくつかのキーワードを元に紹介したいと思う。
インフィニティプールの生みの親
ジェフリー・バワは「熱帯建築家」とも呼ばれた、現代のリゾートデザインの基礎を作ったスリランカを代表する建築家だ。彼が作ったデザインで最も世界に広まったものとして「インフィニティプール」が有名である。下の写真のような、プールのエッジが水平線のように切り立つことで、背景の景色とプールが一体化するようなデザインになっているプールのことをインフィニティプールという。
アマンリゾーツへの影響
かのエイドリアン・ゼッカは、バワにインスピレーションを受けて〈アマン〉という世界的ホテルチェーンを立ち上げた。アマンが世界のホテルのあり方を変えたことは間違いないが、実はバワがいなければアマンは生まれなかったのだ。バワとエイドリアンは、バリ島という当時は辺境とも言える場所で出会い、そこから20世紀の建築の世界は新しいフェーズへと移行していった。
庭の中の孤独な人
隈研吾は、著書の中で「ジェフリー・バウァ 庭の中の孤独な人」と題して、バワをこう表現している。
時代は建築の時代から、庭の時代へと転換している。二十世紀から、二十一世紀へという転換の本質は、建築が終わって、庭が始まったことである。われわれは、そのような時代を生きて、転換に遭遇している。ジェフリー・バウァという建築家は、この転換に際して、大きな役割を果たしたキーパーソンとして、記憶されるべき存在である。ずっと、思い出されていい建築家である。
インフィニティプールの生みの親であり、アマンにも多大な影響を与えた、庭の中の孤独な人ジェフリー・バワ。世界中の建築家たちの度肝を抜いた、スリランカという小さな島国で生まれた建築家は、一体どのような人物だったのだろうか。20年前に彼が作った建築は、なぜ今も多くの人を魅了し続けるのだろうか。アジアンリゾートの源流を探しに、僕はスリランカに向かった。
森に飲み込まれるリゾート
次回は、旅の最初に泊まったバワのホテル、森に飲み込まれるリゾート〈ヘリタンスカンダラマ 〉について書きます。バワが「18年経たなければ、このホテルは完成しない」という言葉を残したこのリゾートは、一体どんな場所なのか?お楽しみに。
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