3Dプリンターで百名山 54.槍ヶ岳
槍ヶ岳の紹介
深田久弥は、著書「日本百名山」の中で槍ヶ岳をこう紹介しています。
「私たちがどこかの山へ登って、「あ、富士が見える!」と喜ぶのと同様に、「あ、槍が見える!」という叫び声を聞く。実際そのユニークな岩の穂は見紛うことはない。ひと眼で認めうるのである。どこから見てもその鋭い三角錐は変ることがない。それは悲しいまでにひとり天をさしている。」
槍ヶ岳は、だれしも登山に興味を持ち始めたころに写真などでその存在を知り、「いつかは槍ヶ岳」と登山の一つの目標にする山ではないでしょうか。
槍ヶ岳について
標高3,180mの日本で五番目に高い山である。その尖峰からは四方に尾根が走っていて、表銀座の東鎌尾根、双六岳に続く西鎌尾根、大キレットを経て北穂高岳へと南へ続く尾根、そして最難関のバリエーションルート北鎌尾根である。
東鎌尾根の表銀座は、ヒュッテ大槍までくれば眼前の槍ヶ岳を南に巻きながら肩の小屋までその雄大なパノラマを堪能しながら歩くことができる。
槍ヶ岳の周りには「ヒュッテ大槍」、「殺生ヒュッテ」「槍ヶ岳山荘」と山小屋が三つあり、それぞれに特色があるといいます。
槍ヶ岳山荘前からの日の出の景色は絶景なので、朝食の時間と被らなければぜひ外に出て堪能してみて欲しいと思います。
1/50,000の3D地図
この槍ヶ岳を国土地理院のデータをもとに1/50,000の3D地図にしました。
作品動画はこちらから
動画はこちらから見ることができます。
使用している3Dプリンターは、Phrozen SONIC MINI 8K S(注意:本製品は販売終了しています(T_T))です。まずはこの機種用の印刷用データ(.prz)をアップします。
ご興味のある方はダウンロードしてみてください。
Phrozen SONIC MINI 8K S 用データファイル
_231227_kamikouti_matome2_model.prz
(6/11まで)
・期限が過ぎているけどデータが欲しい。
・他のファイル形式でデータが欲しい。
・3Dプリントした作品そのものが欲しい。
などありましたらできる限り対応しますので、コメントをください!
3Dプリントデータ詳細情報
ソース:国土地理院基盤地図情報数値標高モデルXMLファイル
使用エリア:543724-543726,543734-543736,
543744-543746,543754-543756
変換ソフト:QGIS 3.36.1(.xml→.stl)
東経:137.595°-137.687°,北緯:36.263°-36.355°
スライサーソフト:CHITU BOX 1.9.5(.stl→.prz)
測量結果使用承諾書:測量法に基づく国土地理院長承認(使用)R 6JHs 92
データ解像度:DEM10(10mメッシュ)
モデル解像度:0.02mm
印刷方式:中空/垂直法
ファイル形式:.prz
ファイルサイズ:1,036.748MB
国土地理院のDEM5データとDEM10データについて
今回のデータは国土地理院のDEM10データ(10mメッシュ)を使用しています。その理由は、このエリアのDEM5データ(5mメッシュ)がないからです
では10mメッシュと5mメッシュでそんなに違いはあるのか?
ということになりますが、結論から言うと明らかな違いがあります。
10mメッシュの表面は、カーテンのヒダのように滑らかで、5mメッシュの表面はエッジの効いたざらついた表面に仕上がります。
フィギュアなどは表面が滑らかなほうが良いと思いますが、山の立体地図の場合は、ざらついているほうが断然迫力があります。
理論的な解像度は、
5mメッシュの1/50,000の地図は、5(m)÷50,000=0.0001(m)→0.1mm
10mメッシュの1/50,000の地図は、10(m)÷50,000=0.0002(m)→0.2mm
一方、Phrozen SONIC8K S の解像度は0.02mmであるため、
3Dプリンターのスペック的には全く問題がありません。
つまり、この表面の違いはDEM5とDEM10の違いということになります。