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観だしたら止まらない! The Convoy(ザ・コンボイ)

 北野武が「死ぬまでに一度は見ておけ」と発言し、絶賛された「THE CONVOY(ザ・コンボイ)」

 大きなくくりでは、エンターテイメント集団と呼ばれる。男性のみから構成され、オリジナルメンバは60歳前後で、10代~40代の「若手」が新メンバとしてここ数年ジョインしている。

 どんな、エンターテイメントなのか?と聞かれると説明が非常に難しい。公式サイトでは「IT'S A SUPER ENTERTAINMENT VARIETY PERFORMANCE SHOW!!」と書かれ、何やらとっても凄そうな、Showを展開している集団である。

 この「Show」は歌、ダンスが満載に含まれている物語を演じる。これだけの説明だと、劇団四季やミュージカルに近いようにも、ジャニーズやアイドルのライブにも聞こえるが、それらとは異なるShowを味わうことができる。

 今月(2024年8月)には、「ONE DAY ~ Last Run! Run!! Run!!!~」が開演されている。男である私が、The Convoyに魅せられて、観続けている、魅力を共有する。

The Convoy Showとは

  • 【構成】
     作品によっても異なるが、前半は物語にそった演技がメインの中に歌やダンス(ジャズ、タップ、ヒップホップ などなど)が含まれている。後半は歌とダンスがほとんどになる。
     ストーリとしてShowを始めるような流れのものが多いので、自然な流れで後半の歌とダンスにつながる構成になっていることが多い。

  • 【ストーリ】
     完全オリジナルストーリーであり、やや難解な点がある。それは魅力のところでも語るが、自分たちの置かれているリアルな状況や人生、思いを多分に含んでいるがゆえに、勧善懲悪とか、恋愛ものとか、サスペンスとか、そういうジャンルではない。
     例えば、若手が参加し始めてきたころの作品には、若手とおじさんが融和し、最後は一緒にShowを行う。というストーリーの作品もあった。

  • 【メンバ】
     入れ替わりがあるが、現在の作品には60代のオリジナルメンバ5人と、20代~40代の若手10人からなる。バックグラウンドは様々で、ショーパブ、ダンサー、2.5次元俳優、などなど。それぞれのメンバの得意なカテゴリも異なる。一貫して言えることは、身長が高いくらいで、それ以外は様々なタイプの個性豊かなメンバである。

魅力

  • 【観客も走り出したら止まらない】
     何しろ、ずっと動いてる。3時間ぶっ通し。60歳近いおじさんたが、若者に交じって。前半の演技の中にも動きがあるし、後半の歌とダンスがメインのパートになると、ずっと動き続けている。激しいダンスが終わったと思えば、そのまま歌いだし、ホントに60歳?と疑う体力がある。
     それに観客も応じる。これは音楽祭にも似ている光景だが、後半のShowは観客も盛り上がる。 

  • 【奇跡の脚本 ~フィクションとノンフィクションの狭間】
     ストーリーの伴う舞台においては、演者は何かしらの役を演じ、役になりきる。そのため、多くの舞台の役者は「XX役の人よかったよね」とか、「XXさんのXX役は役柄にあっていてよかったよね」というように、ある程度、役者と演者本人を独立して語ることが多くなる。一部、個性派俳優は別かもしれないが、その本人らしら。独自性は薄くなることが多い(と思う)
     しかし、The Convoyのストーリは、その演者本人の背景、キャラクター、置かれている状況、ユニーク性をめいっぱいに引き出している。演者本人の個性が活かされ、その本人が演じている。それは、その背景や個性を知らない人にとってはやや難解に感じるかもしれないが、知れば知るほど、共感、感激、感動を生む。そして、観客は「ねずみさんのここがよかったよね」など、本人と役を同時に楽しむことができる。

  • 【観だしたら止まらない】
     最初はその独自性、幅広さ、熱量に。何度も観ると、その深さ、笑うポイント、背景に感動する。
     観始めると、止まらない、魅力的なShow!!!


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