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#50(52)_不自然な自然
もるたです。
哀愁の正体って
と聞かれると、ズレとか歪みとかそういった経年劣化を対象から感じられるからだろうか。とりわけ自然物より人工物から感じられることが私は多い
変わった方向に曲がったハット
ヨレタ背広
曲がって錆びたガードレール
偏って擦れた靴のカカト
燻んだカーブミラーets
アスファルトから目を出す花には無い、どこか埃っぽく霞んでいて、ぼんやりとした白熱電球がチラついてる様、静かさと雑踏が入り混じった自然現象が齎した何か。
それぞれ感じる物があるだろう。あの哀愁と言う独特でやけに分厚い背景を肌で感じ、感情が揺れる経験がとても良い。男は背中で語る系の亜種的な何にか。
電車で哀愁漂うおじさまと青年の対比や、孫を連れる老夫婦など。見かけることは多いだろう。その姿に何を感じるか、私の想像できる範疇を遥かに超える歴史と感情の渦が体に現れている。
あの雰囲気は到底出せない。シワに刻まれた時代の空気、あなたはその目で何を見ているのだろうか、何を感じているのだろうか。
ひん曲がったガードレールにも同じことが、感じ取れる。
あなたはそこで何を見続けて来たのだろうか、猫達の通り道かも知れないし近所の人たちの井戸端会議の会場なのだろうか。
それらは元々そこに居るかの様に自然で静かで美しい