
[明石昌夫]携帯電話普及前/ドラムの音色の話
携帯電話がまだ普及する前はコンサートツアー中のマネージャーや事務所などとの連絡のやり取りはどうしていましたか?
携帯電話なくて駅でどうやって待ち合わせしたんだろうなって、いまだに思いますからね。伝言版とかあったんですよ。先に行きますと、名前書くの。
明石さんがB'zのツアー中にアレンジの仕事依頼が舞い込む時など。※コンサートはいろんなスタッフたちがスタッフが関わるから携帯電話の普及する前はどのように外部と連絡を取り合っていたのかと。
よくあるパターンは、特にその海外行ってる時、まだ当時国際電話むちゃくちゃ高かったんで。あとそのホテルの部屋に繋いでもらうの英語じゃないとダメだからっていうので、やたらファックスがいっぱい来てましたね。もう何十枚もマネージャーに毎朝、必ずその時差があるんで。朝バーっていっぱいあって、もう何十枚ってファックスがあって。それで連絡してたりもするし。なんであとはホテルがもう分かってるから、そこの人に伝言してもらうとか、電話つないでもらうとか、あとは会場もあるんで。そうするとそこの会場に電話して、そこのスタッフに呼び出してもらったり。移動中とか、もう本当に全くできないんですよね。そういう外回りする時ってのは1時間に1回とか30分に1回定時連絡をしろっていう、そういうふうな会社も多かったみたいですね。僕もBeingの社員だった頃、定時連絡をしろと言われてました。たまたま電話したらこれは定時連絡だと思うんだけどって言うから、うるせー思ってたんですけどね。なんでもう本当にそういう。
ツアー中にアレンジの仕事依頼が舞い込むっていうのは、そうですね。結構早い時期から携帯電話持たせていただけてたんで。最初にメンバー2人が持って、その次僕でしたから。メンバーの頃はこんなでっかいやつで、それで僕の時はこんな小さいやつ、今のガラケーみたいなやつ、一番最初の頃。その時に携帯電話を持つために20万近くお金がかかって、それ会社に買ってもらったっていう、そういう感じだったりします。そんな感じで携帯にかかってくるってのはすごいよくありましたけども。そうじゃないとしたらそうですね。ただ音源もね。このデモテープって言ったところで、それも郵便で送るしかないんで。都内だとバイク便ってのがすごいよく使ってて、特にそのBeingだと、もう会社と全部六本木にあるんで。そんなバイク便とか必要ないんですけども。ソニーはもう湯水のごとくバイク便使って。ちょっとバイク便飛ばしますか、みたいな感じで。ちょっとした音源がバイク便であれって何万円ってするのかな。何千円なのかなよくわかんないけども。最近はバイク便はあんま必要なくて、添付ファイルで全然いいからね。最近はバイク便の代わりにUberEatsになってますね。バイク便なんて仕事なくなったけどUberEatsできるからよかったね。いやーなかなかね。いろいろ時代の変遷ってそういうもんですよね。
明石さんが編曲されたZARDのドラムで使用されてた音源はコルグのM1の音でしょうか?またWANDSやMANISHのアレンジで使用されたドラムはZARDの楽曲とはまた違うように聞こえるんですが、作品ごとに音源の使い分けをなさっていたんでしょうか?
僕は作品ごとでもアーティストごとでも全部同じ音です。エレドラみたいな音って言ったらそれは使ってるけどね。そういうのはあるけども。基本もう生ドラムっぽいやっていうのは全部同じ音です。それをそのミックスしてるエンジニアの人は僕はMIDIデータだけを渡して、それをその人の作りたい音の空間用に全部音色を差し替えるんです。エンジニアによって全部違います。ZARDも前半の野村さんと終わりの方の島田さんって、もう全然キャラクターが違うんで。でもある種、野村さんって、僕のアレンジャーの感じと一緒で、ものすごくこうブクカターンってなって、押し強いんで、なんでZARDのそういうこうずっと維持するみたいな、ポップな感じでずっと維持するみたいなことはあんまり向いてないんですよね。うるさすぎる感じがすごいあって。
WANDSやMANISHのアレンジのドラムの音っていうのは、ZARDとB'z。B'zは生ドラムですけどね。でもSAFETY LOVEとかね、あの辺の初期の頃っていうのが、打ち込みのままだったりするし。全部違うのはエンジニアが違うからです。なんでまずはその音源の差し替える、そこのサンプルがまず違う。あとはそのコンプのかけ方、EQのやり方っていうのも全部で人によって違うからそこでどんどん変わっていきます。なんで僕はそのMIDIデータを渡したっていうそれだけの話です。基本的にはそういう感じですね。ただZARDの坂井さんは歌い入れする時って、僕の打ち込みのドラムの音なんですよね。それのスネアの音がものすごく明るくて、パーンって音がして、あれが気持ちいいんだって、言ってくれてたことは覚えてます。もう本当にちょっとしか話してないですけどね。明石さんのスネアの音好きって言ってくれてました。そのミックスする時に全部差し替えるんですよ。そこまではずーっと例えばZARDでギター入れる時とか、そういう時は全部僕のドラムの音。しかもそれねチャンネルが足りないから2ミックスにしてあるんですよね。そういうダビングする時ってのは。もう最初から2ミックスで入れてて。それでバランス変えたかったらもう1回MIDIデータもう1回立ち上げて、こう変えればいいっていうだけの話なんで。なんでそうやってずっと2ミックス。島田さんがやってるYouTubeのところでこうドラムミックスってのが、一番左上の1,2チャンネルにあるんですよ、あれよく見たら。あれ僕の字ですし。あれば僕が作ったドラムミックスです。それのスネアの音が坂井さん気に入ってくださってました。
ZARDのドラムで使用したのはコルグのM1ではないと思います。基本はAKAIのS1000の中に入ってるサンプル。当時はボブ・クリアマウンテン・ドラムってのがあってボブ・クリアマウンテンっていう80年代のもう神のようなエンジニアの大ヒット曲をいっぱい作った人がいるんですけども。その人のサンプルがあって、ボブ・クリア・スネアとかよく使ってました。あとトミー・リーのモトリー・クルーの。あの人のサンプリングCDってのがあって、それも結構使ってたような気もします。コルグのM1の音はドラムには使ってないと思います。そんな感じです。はいありがとうございます。
Akashi Masao Official
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