[明石昌夫]ゴードン・エドワーズの話
ジプシージャズのジャンゴ・ラインハルトが好きなのですが、彼は音楽理論どころか文字の読み書きすらできなかったそうです。個人的にジャズの世界の中でも特に天才的な人物だと思っているんですが、伝記にとても面白い事が書かれてました。43歳ぐらいで脳卒中で亡くなるのですが、最後の1,2年は演奏することに飽きて半分引退状態だったそうです。そんな時期、夜の川辺を歩いていて、この自然の音こそが最高の音楽だ、ということを言ったそうです。
音楽理論どころか文字の読み書き。きっとジャンゴ・ラインハルトはね。前世4回目か5回目ぐらいだと思うんで。別に音楽理論も前世でっていうか、もう音楽理論っていう、どうなんだろう、なんだか。音楽をもう前世からもう輪廻で3、4回やってくると、自分の中で音楽理論ってできちゃうんで。なんで別に勉強してもしなくても。僕の場合は自分の中で合った自分の感覚をただなぞってるだけみたいな理論って。高度なジャズのオルタードテンションとか、その辺はまだ前世でやってなかったんで、その辺は今世で身につけましたけども。そういうふうな部分。本当にもう耳こそが全てなんでね。文字の見書きすらできなかったっていうのも、そういう発達障害系の人達、LDっていうんだっけな文字の読み書きができないの。スティーブ・ジョブズも結構、文字が読めるようになるのとか、あと裏文字書いたりそういうふうなことも結構あったみたいなんで、もう辺のちょっとぶっ飛んだ人っていうのは大体そうですね。僕もかなりそうですけど、そういう人達からすると全然ですけど。
伝記、面白いですよね。43歳ぐらいで脳卒中で亡くなるんですね。最後の1年は演奏することに飽きて半分引退状態だったと。そうなんですよね。僕ももう本当に最近はすっかり演奏することに飽きて、半分引退状態でこうやってYouTuberやってます。夜の川で歩いてて、この自然の音こそが最高の音楽だって、僕も思いますよ。本当にもう年取るとね。だんだんそうなってくるんですよね。音楽をずっとやってるとね。こう和声だとか、そういうリズムだとか、そういうふうなものじゃない、もっとランダムなもの。しかも自然の音ってのはめちゃくちゃレンジが広かったりするから。そういうのでもう音色もいいし、そのランダムな感じってのがすごくいいっていう、そういう型にはまってないっていう、そういうふうな音。音楽って音なんで、そういうふうなことをすごくよく分かります。
シティ・ポップということでご質問です。スタッフがお好きだそうですが、ゴードン・エドワーズのベースについてはいかがですか?ガッドとよく組むアンソニー・ジャクソンやマーカス・ミラーと比べると、音数が少なく、低評価されることもあるのですが、
えークソだな。
シンプルでタイトなリズムは非常に素晴らしいと思いますが、明石さんはベーシストとしていかがですか?
私はめっちゃ好きっすよ。ロック系としてはジョン・ポール・ジョーンズと、フェリックス・パパラルディ、マウンテンのフェリックス・パパラルディ、あとはジャック・ブルースその辺なんですけども。この辺のフュージョン系だと、ゴードン・エドワーズとチャック・レイニーが僕のアイドル。めちゃくちゃいっぱいコピーしました。スタッフの一枚目と二枚目も本当に完コピして、何回も何回も何回も聞いたりします。スタッフもすごい好きで、来日した時には最初の3回見に行ったんですよね。ツインドラムの時も見に行ったし。ゴードン・エドワーズめちゃくちゃ好きです。今聞くとすごい癖があるし、あとタッチがめちゃくちゃ強くて、プレベでめちゃくちゃタッチが強いっていう、真空カンプで鳴らした時のブンって感じ。あの感じってのは僕が、プレベを弾いた時は同じ感じになります。どっちかというとチャック・レイニーってね。めちゃくちゃタッチ弱いんで。そうですね。この辺のフュージョン系だと、チャック・レイニーもフレーズ的には好きだけども、音色的にはゴードン・エドワーズが一番好きかなっていう感じですね。
そんな感じで低評価されるんだ、へーって感じ。低評価するやつは本当にクソだな。アンソニー・ジャクソンはね。タッチ弱いのかな。よくわかんないけど、全然聞こえないよね。聞こえてこないんだよね、ライブだと。チャック・レイニーもそうなんだけど、あの辺のスタジオ系の人って、めちゃくちゃ音太すぎて、CDの音源だとめちゃくちゃローがいいんだけども。その分コンサートになると、音太すぎて芯がないって僕は思っちゃうんだよね。フュージョン系でロック系な感じだと、ウィル・リーとか。あの辺は本当にタッチも強いしっていうのでそういう感じですね。マーカス・ミラーはね。もうすでに次の世代みたいな感じなんで、全然僕の好きな250Hzはないっていう、そういう新しいベースを作った人なんで、また全然違うと思うんですけどね。そういう感じです。こんな感じでありがとうございます。