久しぶりに紙のmtgをやる。(4年ぶりにスタンのデッキを作った話。)
最近、紙のマジック・ザ・ギャザリング(以下、mtg)をやっている。
4年ぶりくらいにやるので、そのリハビリの様子を少しずつ書こうと思う。
前回、主に「とりあえず何の準備もしてないけどマジックやりたいから。」という理由で突発的にプレリに出た話をした。
そこで手に入れたカード達を見て、「スタンをやってみようか。」という気持ちになったところで話が終わった。
スタンダードをやるのには勿論デッキが必要なのだが、しばらくスタンから完全に離れていた身にとってはいきなり「直近6弾分のカードに目を通してください。」というのは少々荷が重く、それだけで嫌になりそうだった。
なので、今回のプレリで手に入れた『兄弟戦争』のカードの中から適当に方向性を決めて、それとシナジーがありそうなカードを探す事にした。
目を付けたカードは2枚、
《天空射の士官》はドロー能力の付いた《ゴブリンの熟練先導者》感があるし、《第三の道の偶像破壊者》は、ほとんど《若き紅蓮術士》だったので、どちらもその強さは保証されている様に見えた。
嬉しいことに、《第三の道の偶像破壊者》が生み出すトークンは兵士でもあるので《天空射の士官》でドローする弾にもなり、お互いがシナジーしているのも良かった。
プレリで対戦相手に使われた為、《僧院の速槍》がカードプールにあるのも把握していたので、これらのカードで1,2,3と動いて、あとは軽量スペル等で埋めればデッキになる気がした。
そんな感じで、軽量スペルを中心に赤と青のカードを適当に見ていって、以下の様なデッキを考えた。
mtgアリーナを起動して、この糞みたいなカード達を作成しランクマッチ(勿論ブロンズ帯)で対戦してみたが、当然の様に負けた。
理由は、あり過ぎて忘れた。
格好良いだろう。と思って入れた《第三の道の創設》が圧倒的に弱かったのは今考えれば「そりゃそうだろ」としか言いようがない。
残念だったのは《天空射の士官》がアドバンテージ源としてあまり信用出来なかった事で、「このカードが3回殴る」か「《第三の道の偶像破壊者》の能力が3回誘発するか」がドロー能力を使える条件というのはかなりハードだった。
あと、【青白兵士】というデッキタイプと当たり、そこが彼の本当の居場所である事を理解した。
1,2,3で動いていっても青白兵士に勝てる気がしなかったので、別のレンジでゲームをする必要があった。
このデッキを使って(珍しく)勝つのは大体、《第三の道の偶像破壊者》を絡めて除去をしつつ小突いてた時だったので、その動きを中心に少しコントロール要素を増やそうと考えていると、頭の中にあるデッキが思い浮かんだ。
2018年、モダンフォーマットで行われたプロツアー「イクサランの相克」。
そこでGerry Thompsonが使用し、準優勝まで行った【マルドゥパイロマンサー】である。
序盤は手札破壊や除去で妨害をし、中盤から《若き紅蓮術士》や《未練ある魂》のトークンで小突いていく。
手札は《コラガンの命令》で回収した《騒乱の歓楽者》で補充し、それらのカードを《信仰無き物あさり》が繋ぎ合わせる。
『息切れせず対話しつつビートダウンする。』という、フェアデッキの理想を体現した様な、あまりに格好良い、最高のデッキだった。
ちなみにこのプロツアー「イクサランの相克」、配信を見ていてとても面白かった記憶がある。
下馬評も高く最大勢力であろう【5色人間アグロ】が幅を利かせるところに、日本のチーム『武蔵』が謎のデッキ【赤黒ホロウワン】で自分の手札をランダムに捨てて勝っていくのは爆笑しながら見ていたし(あまりにゲームが違うので当時「マジック・ザ・ギャザリング2」と言われていた。)、上記【マルドゥパイロマンサー】で細い糸を手繰るGerry Thompsonや、白黒緑のフェアデッキ・オブ・フェアデッキを使用するReid Dukeにも痺れた。
優勝した【ランタン・コントロール】は絶対に戦いたくないし、よくこんな動き見つけたなと笑ってしまう。
この時期の競技マジックシーン、プロツアーとかを外野から見てるだけでもめちゃくちゃ面白かったんだよなぁ。
話が逸れた。
【マルドゥパイロマンサー】という格好良過ぎるデッキを思い出した事で、それを作りたくなってしまった僕はもう一度カードリストを見直した。
幸いな事に、現在のスタンダードには"フラッシュバック"と"蘇生"があるので、墓地にカードを捨てていく手段さえあればそれをアドバンテージに変える事が出来そうだった。
そして、《信仰無き物あさり》とほぼ同じカードを見つけた。
さらに、《騒乱の歓楽者》とほぼ同じカードを見つけた事で勝利を確信した。
あとは、軽い妨害を中心にカードを選んでいく、
そして上記のデッキをアリーナで組んだ。
本当はマルドゥ3色にしたかったが、キーカードの色的に青を入れる必要があったのでジェスカイ3色にし、手札破壊の代わりはカウンターで補う事にした。
早速回してみたら、なかなか感触が良かったのですぐに紙のデッキとして持つ事に決めた。
《電圧のうねり》と《かき消し》は《第三の道の偶像破壊者》のトークン生成と相性が良く、序盤から後半まで強く使えるのが気に入っている。
除去を連打された時の為に、5,6枚目の《第三の道の偶像破壊者》として入れた《再稼働》は、これで《ファイレクシアのドラゴン・エンジン》を場に戻しても3枚引けるので噛み合いが良い。
1枚でフィニッシャー2枚分になる《嵐の捕縛》も頼もしい。
《工匠のドラゴン》の枠は相当怪しいが、とりあえず墓地に置いておいて後半に"蘇生"させて速攻・飛行で相手プレインズウォーカーを落とすのによく使うし、何より《第三の道の偶像破壊者》の兵士トークンを突然全体強化してゲームを終わらせるのが格好良いので残している。
ちなみに、紙にする事を前提でカードを選んでいったので土地に関しては糞ほど妥協して組んでいて、本来ならばトライランドやスロウランドや魂力土地を入れるところを、タップインデュアルランドを山盛り入れる事で色マナを捻出している。
僕がこれからどれほどスタンをやっていくのか分からない以上、始めから最強装備にする必要はない。
土地カードは間違いなく大事だけど、それを強くする事は、作ったデッキで遊んで楽しくなって生活の中におけるmtgの割合が増えた時や、もう少し勝ちたくなってきた時に自然に考える事なので、そうなったらそのタイミングで買えば良いと思っている。
このデッキはまだ、Xターン目にアンタップインをする為の土地カードに合計2~3万円払うステージにいないし、あとついでに僕はレストランで水に800円払うステージにいない。ポン酢も大好きだし。
関係ないけど、土地カード3000円やレストランの水800円なんかより、激安居酒屋で「ウチお冷出せないんで、タッチパネルでペットボトルの水(160円)を注文してください。」と言われた時の方が「おぉ、やってんな。」という気持ちになったのだが、どうなんだろう。
デッキを紙にするにあたって、必要なカードを通販のカートに入れていった。
メインボードまでは順調だったのだが、サイドボードで怯んでしまった。
この《未認可霊柩車》というカードは、アリーナでランクマッチをBO3でやっていた時にサイド後に相手に使われて強かったので何も考えず自分もサイドに採用したのだが、その時は紙のカードの値段がこんなに高いと思っていなかった。
アリーナでのサイドボードはこのような感じになっており、紙にするにあたってこの2枚の墓地対策の枠を無くす訳にはいかないので改めてカードを探した。
ほぼ《漁る軟泥》みたいなクリーチャーがいたので事なきを得た。
そんなこんなあり、4年ぶりに紙のスタンデッキを持つ事になった僕は、ウキウキで大会に向かうのだが、ここで最大の問題に出くわす事になる。
大会に…人が…いない…?
長くなりそうだったので、とりあえずこの辺で一旦終わります。
以下、デッキのリストです。
(画像が粗すぎてカードが判別できない事に気付いたので。)