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なぜここまでするのか?全ては生産性を上げ、事業を拡大するため。クルーズ流のリモートワークの進め方。

政府主導のもと、2019年4月より順次施行された「働き方改革」。その一環としてのテレワークは、このコロナ禍を受けて、一気に加速しました。

2020年からの感染拡大に伴って、授業の仕方、仕事の仕方が大きく変わることを経験された方も多いかと思います。

人によっては、テレワークやオンライン授業がすっかり日常になっているかもしれませんね。

しかし、みなさんの周りを見渡してみたときに、それによって業務改善や生産性の向上が実現できているでしょうか?

クルーズでは、最初の緊急事態宣言をきっかけに一気にリモートワークが浸透。リモートワークで生産性を上げるための会議を徹底的に行い、クルーズの「十八番」である「仕組み化」で随時ブラッシュアップしてきました。

■なんのためのリモートワークか?

そもそも、リモートワークは「労働制生産性を高めるため」という文脈で「働き方改革」の一環として推し進められていたものです。

ですが、クルーズも含め、業務のほとんどをリモート化する試みはこのご時世になるまで大きくは進んでいませんでした。

この状況が、感染症の拡大防止のためという大義のため、急転換。

クルーズも、社員の安心・安全を考えてリモートワーク中心に移行することになりました。

ただし、生産性を上げられないままにリモートワークへ移行することは絶対にできません。マーケット全体が伸びているEC市場での停滞はすなわち死を意味するからです。

我々は、上手くリモートワークを活用して生産性を上げ、事業を拡大するため会議を重ね、手を打ちました。

■ただ家で仕事ができればいいわけではない

たとえば、生産性を上げ、事業を拡大する在宅ワークとするためには、ただ家で仕事ができるようにするだけではダメです。

PCのスペックが悪く、しょっちゅうフリーズしたり、オンラインミーティングに支障を来すようであれば、事業拡大には繋がりませんよね?

クルーズは、「生産性を上げる」を目的においているので、全社員に最適なリモートワーク環境を整えてあげることを優先しました。

社長とCTOの指揮のもと、
「このシステムを導入してください」
「このネット環境で契約してください」
と全社員に通達し、そのための資金も援助。マイク・スピーカー・イヤホンも何度も試して最適なものを調達して支給。さらに、机や椅子も最適なものにしてもらうため、申請があれば3万円を支給しました。

もし、目的を社員の「安心・安全」のみに置いていたなら、ここまではしなかったでしょう。

加えて、導入の際社員に「業務効率を上げるためだから」と伝えることでスムーズに移行できたと考えています。安心・安全のためとだけ伝えていたら、ここまで生産性を上げることはできなかったと思います。

■稼働時間を把握

もちろん、リモートワークにも弊害はあります。

ついダラけてしまう。反対に、つい仕事をし過ぎてしまう。こういうことが起きやすいんですね。

それについても、生産性向上・事業拡大を目的にするのであれば対応が必要です。クルーズでは、稼働時間を記録してもらい過度に働いている人、過度に働いていない人をピックアップできるようにしました。

それぞれにクルーズがどう対処するのかをお伝えします。

・稼働時間が長すぎる人
稼働時間が長すぎるのは、生産性が下がっている可能性を示すサイン。「何にどう時間を使ったのか」を細かく社長もいる会議で報告してもらいます。

といっても、責め立てるわけではありません。「どこかシステム化できるところはないか?」「仕組み化して減らせる仕事はないか?」を検討するのです。それでどうにもならない場合は稼働の短い人に仕事を振っていきます。

・稼働時間が短い人
稼働時間が短いことは社内で活躍できていない可能性を示しています。仕事を振り、活躍の場を与えることが必要です。

人は、退屈になると心を病みやすいもの。達成感や自己肯定感を感じられる“良い疲れ”を必要としている生き物なんです。

■透明化の推進

まだまだ小さなベンチャー企業のクルーズ。

Amazonや楽天といった巨人たちのひしめくEC事業で現在250億円の売上を300億、500億、1000億と伸ばしていくためには、全社員に経営者と同じ視座が必要だと考えています。

そこで、全社員に会社の現状を把握してもらうため、コロナ以前から様々な「仕組み」を回しています。

その一例が、以下の4つの定例会議。

G7・・・毎週月曜開催。社長・部長・役員が集まって開く重要会議。事業に関するありとあらゆることを話し合う。バシバシ意思決定。この会議では一切人を理由にした話をしない(J7でする)。

J7・・・毎週木曜開催。G7の人事版。 採用や稼働などについて。人にまつわることの重要会議。

スッキリ・・・毎週月曜17時から。社員のモヤモヤをスッキリさせる目的の会議。今の会社の状況、事業の細かい進捗、重要KPI、よかったこと・悪かったことを全員に共有。

激アツフィードバック・・・毎日17時から。重要プロジェクトの中でもとくに目玉となるプロジェクトは、その進捗報告を全社にオンラインで共有。

これらは、コロナ以前から、会議の内容を議事録によって全社員に共有できる状態にはなっていました。

しかし、リアルタイムでの参加は社長・役員・部長のみ。もっと透明化できたらいいよね、ということで現在は各部署に交代でオブザーバーとしてオンライン参加してもらったり、希望者は任意でいつでも参加できるようにオープンにしたりして、ディスカッションの様子を社内配信したりしています。
(下は激アツフィードバックの様子)

激アツフィードバック

やはり文字だけよりは映像で、リアルタイムで参加してもらう方が空気感も伝わるだろうとの判断してのこと。

小さいとはいえ、150人近くいるメンバー全員に経営者と同じ視座に立ってもらうためには、オンラインは必須。

オフラインだと、そもそも部屋の定員があるので物理的に不可能でした。

■次回予告

今回は、"クルーズ流のリモートワークの進め方”をテーマにお伝えしてきました。

これ以前の2記事も根底にあるメッセージは同じで、生産性を上げ、事業を拡大するためにどう仕組みを作っていけるか徹底して考えようというもの。

みなさんの考えるヒントになれば幸いです。

さて、次回ですが、"スタートアップが最初にやるべきこと”をテーマにお話ししたいと思います。