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2024.08.10 もうちょっとだけ、長生きしてくれやしないだろうか

先日投稿した、能登原付旅のこぼれ話です。


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月曜に往復240キロほどの能登ツーリング旅に出かける予定があるのだが、最近気がかりなことがある。先月半ばくらいに家に帰るために原付に乗ってたら、操作してないのに勝手にエンジンが切れた。交差点の一時停止中、しかも右折のため右車線にいたから危なかった。

左車線に車がいなかったから慌てて歩道に逃げ込んで、エンジンがつかないか色々やってみた。エンジンを入れるボタンを長押ししたらなんとか再び動き出したから、そのまま原付を運転して家に帰った。

その日以降も原付に乗ってはいるが、この日のように突然動かなくなるなんて故障は起きてない。しかし気のせいか分からないがちょっと異変が起きてて…。

ガソリンの残量を示すメーターが、来る日も来る日も減っていかないのだ。いつもはもっと早いペースで減っているはずなのに、なんかずっと満タンを指し示しているんだよなぁ。

エンジンが急に止まった影響で、ガソリンメーターの機能が壊れたのか? 正しい残量を示せなくなったのか? どういうバタフライエフェクト? そんな連鎖反応あんの?

ただここ数日くらいでようやくちょっと減ってきた。完全に壊れたわけではないのかな。だからとりあえずメーターを信じることにして、今日ガソリンスタンドに行ってきた。

長らく原付に乗っていると、メーターの減り具合から1回のだいたいの給油量が分かってくる。針はメーターの半分ちょい上を指していたから、メーターが正しく動いてたらおよそ2.5Lくらいの給油量になるはず。これが3~4Lだったら、メーターが壊れてて正しいガソリンの残量を表示できてないことになる。

運命の給油。2.5Lと表示された。ガソリンメーターは壊れてなかった。

じゃあ何で燃費が良くなったの? エンジンが止まって燃費が良くなってない? マジでどういうバタフライエフェクト? どういう修理? 気のせい?

とにかく俺は愛車の寿命を感じた。5年も乗ってりゃさすがにガタが来るのかな。でもやっぱ、手間暇かかったとしても、燃費が悪くなっても、アイツがボロボロになるまでは添い遂げたいんだよなぁ。初めての原付だったし、初めて「ツーリング」の楽しさを教えてくれた存在だったから ※。

もうちょっとだけ、長生きしてくれやしないだろうか。


※ ちなみにこの日記を書いた後に友達に「夏休みは原付で能登をツーリングしてくるんだよ」と言ったら「原付は『ツーリング』って言わないんじゃない?」と疑問を持たれ、言われてみれば確かになと思った。

ツーリングと言っていいのは普通自動二輪車からではないか? 排気量50cc未満でツーリングなんて言っていいのか?と自問自答した。だからひょっとしたら「初めてツーリングの楽しさを教えてくれた存在」ではないのかもしれない。


最近はまたいつもの燃費に戻ってきた。想像以上に速いペースでガソリンが減っている。給油量もいつもと変わらず2.5Lである。

キモい言い方をするが、俺の初めてを捧げた相手である。初めて公道を走り、富山県内を海も山も走り回り、京都にいた頃は琵琶湖まで走った愛車なのだ。

もちろん原付、しかもスクーターだ。カッコよくはない。田舎のばあさんが乗っているような、紺のスクーター。

でも好きなんだ。特別な思い入れがあるんだ。乗り始めて5日目くらいで、エンジンを切らないまま押して歩いてたらうっかりアクセルを入れて勝手に走り出して、勢いよく転倒して右側面にでかい擦り傷ができた。ピカピカの新車が5日でキズ物になったんだよ。でも好き。

仮にこの先の人生で、もっと高くてカッコいい原付を買い、燃費も向上して、北海道1周旅なんかをしたとしても、今の原付を超えるほど愛していく未来なんか見えやしないのだ。

最初で最後の恋なのだろう。こんな戦友、後にも先にも俺の元には現れてこないんだろうな。だから、君がいくらキズ物になろうとも、中古車になろうとも、思い出は色褪せない。

もっと思い出を重ねていこう、だから長生きしておくれ。俺も野垂れ死なないようになんとかやってくからさ。