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2022.08.24 南彦根にて~しょうが焼きと目玉焼き~

昨日、ぶらり途中下車の旅に行ってきた。滋賀県彦根市の南彦根駅で降りた。しばらくは名水百選のスポットでぶらりしていこうと思った。先月の桃山御陵前もそう。この地には十王村の水 ※1 という名水がある。

滋賀の比較的近い方の名水に行ったはずなのに、それでも京都駅からの運賃が990円もした。もっと北東のエリアに行くとなったら運賃はどうなることやら。

駅からほど近い所にあるらしいから早速行ってみた。交差点の中心に目的地のピンが立ってたのだけ気になったけど。

交差点のキワキワの場所に水が湧いていた。水路が凹んでいて石の柵があって、祠があって、水がキレイで、でかいコイが泳いでいた。名水百選、でかいコイがいがち。

飲んでもいいのかがハッキリしてなくて、そもそも持参した水が沢山あったから飲むのはやめておいた。

そこからいい感じの水路が伸びていたから、住宅街の中を通った。ちょっと昔の味がある家々が並んでて、セミも鳴いていて、まるでじいちゃんばあちゃんの実家に帰ってるみたいだった。今年の夏はなんかそういうスポットを訪れがちだ ※2。

犬上川沿いの道に合流して川を眺めながらウォーキングしようと思ったが、この川はサイドが雑木林に覆われており、川の姿が見えなかった。しょうがないから反対側の、工場の裏手を見てた。

しばらくしたらデザイナーズマンションっぽい大きな建物が見えた。彦根市立病院だった。

外観がオシャレなんだから内装もオシャレなんだろうな、この病院なら長期入院も悪くないだろうな、と思った。入院はしないに越したことないけど。

まだまだ歩いて、ようやく琵琶湖に着いた。滋賀を旅したら必ず琵琶湖を見に行く。

浜辺のベンチに腰掛けて波音を聞いていた。この時ばかりはイヤホンを外してラジオを聞くのをやめた。

駅前まっすぐのメインストリートに合流して道を引き返し、帰るがてら昼ご飯にした。そしたらいい感じのお食事処があったんだ。

元気で明るいお母さんが常連のおじいちゃんとお喋りしてて、そのおじいちゃんは真っ昼間からビールを飲んでて。作業着姿の工事のおっちゃんらしき人達もいた。メニューを見たら定食が充実していた。焼き魚定食があったのがグッド。

1年くらいぶらりをしているけど、こういう雰囲気のいいご飯屋さんにはなかなか出会えなかった。静かな喫茶店とか、和食のレストランとか、から好しとか、格式高いカレー屋とか。

どれも美味しかったんだけど、あまり旅っぽくはない感じだった。こういう地元の人々に愛される店に行きたかったんだよ。おじいちゃんが小泉純一郎さんの話をしてたのを覚えてる。

しょうが焼き定食を頼んだ。ポークソテー的なタイプじゃなく豚バラを、カリッと焼いたやつだったのが嬉しかった。

あと何より、目玉焼きがあったのが最高だった。地元のお母さんが作ってくれる目玉焼き、泣けてくるよね。泣かなかったけど。思わず目玉焼きをご飯の上に乗せてしょう油をかけて、丼にして食べた。

そしてザ・郊外の道を延々と歩いて帰った。水とか、しょうが焼き定食とか、琵琶湖とか。990円に見合う景色があった、と思うことにする。


※1 母乳の地蔵尊として地域の人々に信仰されている。お願いすればたちまち母乳が出るようになり、母乳が不要になったらもう一回お願いすればいいとのこと。

※2 今年の夏は旅行に行くことが多く、富山県砺波市の金屋という地域や、京都府舞鶴市の杉山という地域がそうだった。どちらもしこたまアクセスが悪い。


日記には書き忘れていたが、そのお食事処は鉄板焼き屋さんだった。しょうが焼き定食の写真にも鉄板が写りこんでいる。焼きそば定食やお好み焼き定食もあった。

関西在住ならば、一度くらいはお好み焼き定食を食べてみたいものだと思っている。でも結局しょうが焼き定食を頼んだ。暑い中延々と歩いていて疲れた状況で、炭水化物×炭水化物の組み合わせなんか食えたもんじゃなかったのだ。

だったら豚肉や卵を食べてスタミナをチャージし、ついでに塩分も欲しかった。お好み焼きがぶた玉だったのは無視をする。

これまでの旅で何を食べてきたかを思い返した。そういえば新旭駅で降りた時に店が見つからなくて、結局ウエルシアで菓子パンやサンドイッチを買って済ませたことがあった。いい雰囲気で美味しいメシを食べることは幸せな事なんだと再確認すべきである。