2020.08.14 人の思い出を覗き見する
コロナ禍で規制が難しくなっている中、デイリーポータルZがちょっと見てきて ※1 を限定復活させた。地元の様子を見に帰ることができないから、そこに住んでる別の読者に見てきてもらうシステム。
京都の京阪深草駅(現、龍谷大前深草駅)の依頼があったから見てきた。大学生の時にその駅の近辺に住んでたという人からの依頼で、深草駅から電車に乗って、大学・バイト・遊びに行ってたらしい。
それは随分と思い出深い駅だ。朝に眠い目をこすりながら向かったり、友達と待ち合せたり、フラフラになりながら電車から降りたりしたのだろう。
電車代をケチって烏丸線のちょっと遠い所から、15分ぐらいかけて歩いて向かったら熱中症になりかけた。
駅の写真を撮る時にボーっとしてたのか、外観だけ撮ってすぐ帰ってしまった。中の写真を撮るのを忘れた。思い出ってどちらかというと中でしょ、駅の外観ってあんま見ないじゃん。
俺がもしも地元の駅の依頼を出して、それに外観の写真だけ来たら「中はい!」ってなるし。
龍谷大学の最寄りの駅ということで、学生が多い印象だった。深草駅から大学に向かう人、龍谷大学に向かうために深草駅で降りる人、合わせるとかなりの人数になるんだろうな。
学生街という印象で、路地の奥まったところには体育会系の学生が通いそうな中華料理店や、いい感じの喫茶店があった。
あくまでも他人の思い出の地に行っているのであって、個人的にはこの街に何のノスタルジーも無い。しかし、この街にノスタルジーを感じる別の人がいるという事実がどこかエモかった。
この街に息づく人に思いを馳せるのは、あくまでも想像に過ぎない。しかし依頼の内容は事実である。人の思い出を覗き見するということが、なんとも不思議で、人助けという嬉しさもあった。
そこそこの都市部の依頼ということもあり、別の読者と「見てきた」がかぶってしまった。同じ日に同じ人の思い出を見てきた人がこの世に2人いる、という感覚もまた不思議だった。できればかぶった読者と会って話してみたいなー ※2 。
※1 詳しくはこちらのページに内容が書いてあります。
※2 何を?
日記の文章を冷静に見返したら「人の思い出を覗き見して勝手にエモい気持ちになってるってヤバいよなぁ」とか思った。まぁそういう「依頼」だったんだからいいじゃんか。
依頼を出した当人は何を思ってるのかね。一応見てきましたよのメッセージで「コロナが終息しましたらぜひ京都に行って、写真では伝えきれないその懐かしさを、身をもって感じてきてください。」と送った。やっぱり自分で感じることが大事よね。