[2024夏]諸星大二郎を初めて読む方にお勧めの3冊
「諸星大二郎? 初めて聞くけど、熱くオススメされたからちょっと読んでみようかな」という方に向けたnoteです。情報量は極限まで減らしてます。
※ ガロとかアックスとか知らない層向けの記事です
どんな漫画家なの?
諸星大二郎(もろほし・だいじろう)は1970年代にデビューして50年以上現役で作品を生み出し続けています。
週刊少年ジャンプで「暗黒神話」「妖怪ハンター」シリーズなどを連載していたりするので、上の世代だとそこそこ有名な漫画家です。諸星大二郎に影響を受けて大ヒットを飛ばした著名クリエイターも多数。
「知る人ぞ知る」ってほどマイナーではないけど、読んでおくと漫画通ぶれる側面はあるかも!
どんなジャンル? 作風は?
多作でジャンルも多岐にわたるのですが、以下が多いです。
◆「民俗学・文化人類学」「ホラー(中国古代もの多め)」「SF(ディストピアもの多め)」など、想像力をかきたててくれる設定が魅力の作品
◆「神話・宗教」「童話」などがベースの、トンデモ独自解釈がすごい作品
◆あと、「ゆるかわギャグホラー」的なのとか、分類不能なシュールな味わいの作品もあります。
テイストは「設定を読み込むほどハマりこんじゃう系」の、心理描写よりも背景設定深読みが楽しい作品が多め。救いがないオチのものもあれば、悲しい余韻が残る名作も……。一方でド派手な剣戟のバトルシーンが目白押しの活劇モノもめちゃくちゃ格好良いです!
ではここから、入門に適している作品を紹介します。電子書籍で入手できる単行本をピックアップしています。
オススメ作品紹介① 無面目・太公望伝
Kindleでは頻繁にセール / ポイント還元増量しているので300円程度で入手できます!
おすすめポイント 読み応えのある中編×2。読みとおしたときの満足感がとても良いです。わからない専門用語は理解せずに読んでも大丈夫。呪術などがギミックですが、本質は「人間が生きること」「人間として生きること」だと思う。永遠の名作です。
オススメ作品紹介② グリムのような物語 トゥルーデおばさん
表題作のほか「Gの日記」「夏の庭と冬の庭」「赤ずきん」「鉄のハインリヒ または蛙の王様」「いばら姫」「ブレーメンの楽隊」「ラプンツェル」の計8編を収録。
「本当は怖いグリム系?」と誤解しないでください! 不条理シチュエーションがメイン要素です。飲み込まれるのか、立ち向かうのか。読んで確かめてください! 幻想生命体のデザインがとても良い。
オススメ作品紹介③ 妖怪ハンター 地の巻
「妖怪ハンタープロローグ」「黒い探求者」「赤い唇」「生命の木」「海竜祭の夜」「ヒトニグサ」「闇の客人」「蟻地獄」「闇の中の仮面の顔」「死人帰り」収録。
「生命の木」は一番有名な作品の一つです。考古学に興味がなくても、異様な造形のモノが好きなら絶対楽しめます。ホラー要素あるけどジャンプ作品だし大丈夫大丈夫。Jホラーみたいなトイレいけない怖さは無いです。
一度読んだら忘れられない凝った設定や迫力ある大ゴマの演出、ぜひ読んでみてほしいです。
スクリーンショットも参考に、自分に合ってそうだなって思ったものを最初の1冊にしてください!
あなたのはじめの一歩を応援しています。
2冊目に迷ったりしたら@avril17thまでお気軽にご相談ください。ちなみに私が好きな作品は「ダオナン」です。電子書籍化希望。