
オラ・イエイロ作曲『サンライズミサ』の解説
2025年1月11日(土)に指揮するオラ・イエイロ作曲『サンライズミサ』の解説を掲載します。
オラ・イェイロ「サンライズ」ミサ
曲は4つの楽章で構成されています。
1. The Spheres (Kyrie)、
2. Sunrise (Gloria)、
3. The City (Credo)、
4. Identity & The Ground (Sanctus / Benedictus & Agnus Dei)
各楽章英語のタイトルが付いていますが、使われているのはラテン語のミサ曲の典礼文です。
作曲者はこの曲を人類の発展を表し、子どもから大人への精神的な旅路の隠喩としています。それは透明で形の無いものから多くの感情を経験した後、遂に安定と強さを持ち、そして平和へと到達する旅路と言っています。
何故イェイロは典礼文を使ったのでしょうか?私は人間が謙虚であることの重要性を言いたいからだと思います。自分よりも遥かに大きい存在と遭遇したときに感じる自らの小ささやそれに対する畏怖。この地球(Sphere)を安定した(ground)自我(identity)を持った人類が、都市(City)の中で永遠にサンライズを見続けられるように生きていくために必要なのは、自分よりも大きな存在を認識し信じること、それは信仰に似ており、人を謙虚にしてくれます。サンライズ・ミサが愛され世界中で演奏されるのは、そこにあるのが宗教の教えではなく、人類のそしてこの曲を聞く全ての人の中にある可能性を鼓舞しているからではないかと思っています。