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優しさで傷つく人へ


これは眠れない夜を過ごして、もうそろそろ朝かなと思って開けたカーテンの向こうに広がっていた澄んだ藍色の空です。下の方の色づき始めた朝焼けの部分は切り取りました。

その方が人生らしいかなと思ったから。もとは空の9割は深い青で、明るくなってきているのは空の上澄みならぬ下澄み部分だけという写真でした。
辛いときや苦しみの最中にいるときって必ず訪れる希望すら見えないよね、と思って切り取りました。


私はTwitterを始めて2年も経っていない世間知らずだけどその2年だけでもいろんな人たちと出会いました。みんな何かしらに苦しんでいて、でも言葉や読書が好きで、センスが良くて、才能があって、魅力的な人たちで。
そんな人たちが最近苦しそうで、ずっと苦しいとはわかっているけれど苦しさを隠せないほど苦しそうで、少し私も苦しいな〜と思って書いています。

こんなことを書くと自分のせいで苦しませてしまったと思う人がいると思うけど、私が勝手に苦しんでいるので自己責任です。


何かに罪悪感や恐怖を感じて自分を傷つけている優しい人が多すぎて悲しい。それは私には止められないことで、その傷すらあなたの一部だということは分かっているけれど、だけど私は不器用なあなたのことが大好きだよと伝えたい。

あなたにとって私はただインターネットの住人で、お互いに一つの側面しか見られていないかもしれないけど、翳りのあるその側面にすら優しさが滲んでいるように見えるから、だから私は本当にあなたのことを優しいと思っているよ。
たしかにあなたはまるごと優しい存在とは言えないかもしれない。だけど優しい部分は絶対にある。
きっとあなたは優しいと言われて傷ついてしまうだろうけど、どうかこの文章を受け取って欲しい。
あなたはこの文章をぐしゃぐしゃにして破って投げ捨てて私に牙を向けるほど、強くない。
それも知ってる。
だからこそ嫌味のように言い続ける。あなたは優しい。

誰かがくれたもの数えたことある?
誰かがくれた言葉を信じてみたことある?
誰かがくれた好きを遠ざけたことはない?

私はあります。その度に後悔をする。
疑心暗鬼になって何度も親切な言葉を殺したこともあるし、誰かから貰ったもののありがたみなんて、全くとは言わないけれど殆ど感じずに生きてきました。

だから無理にとは言わない、ううん、言えません。私は何かを人に押し付けられるほど偉くも賢くもない。
だけど何かに苛まれて死んでしまいそうなら、どうか「あなたは優しい」と言う私のことを思い出して欲しい。

闇の中にいたら光が見えたなんて嘘で、闇にいれば光なんて届かない。むしろ光が見えたのならそこはもう闇とは呼べない。呼べないほど浅い場所だったと言っても過言ではないと思います。

闇の中にいたいのなら、いくらでもいてください。
動けない気持ちは痛いくらいに分かってしまう。突き放しているわけではなくて、闇がほんの少しだけ居心地の良い場所であることも私は知っています。だから歩き出せとは言いません。
それでも、もうその闇の中ですら苦しいと思ったなら私を思い出して欲しい。眩しすぎて直視できないのなら「そういえばいつか、誰かが優しいと言ってくれた」くらいでもいい。

私ではない、あなたの大切な人でもいい。その人が思い出せるのならむしろその方がいい。あなたのことを大切に思ってくれた人を思い出して、って、そういうことだと思うんです。
縋ることは悪いことではない。誰かを好きになってはいけない人なんていない。大切にされなくていい人なんていないからです。

私のツイートって、たぶん冒頭の写真で言う「切り取られた朝焼け部分」なんだと思います。その朝焼けが見えなくて苦しい人には、もっと苦しくなってしまうような文章。
重々承知の上で書いています。
私が文章を書くのは私のためでもあるからです。というか、それが何よりも優先。私は私を救うために綴り続けている、ということはおそらくこれからずっと変わらないから、辞めることはしません。

同時に、私の文章で救われるのなら、私に憧れてくれるのなら、それは何よりも嬉しいことである、ということも揺らぎません。

このnoteは、何にも救われない場所にいる、暗くて寒くて孤独な場所にいる人たちに向けてのものです。すぐに変わりたいとしなくてもいいから、どうか生きてみて欲しい。
だってあなたは本当は優しい人だから。
強くて優しいとは思わない。弱い人だと思うけど、だけどそれは悪いことではないから。

いつか、いつか朝焼けが見られるようになったら、生きるのもそんなに悪いもんじゃないと思えたら、私と一緒に散歩でもしませんか。

偶然見つけた喫茶店にでも入って、何時間かとりとめのないお話でもしませんか。

ケーキセットでも頼んで、香りのいい紅茶や珈琲なんかと一緒にいただきます、と言いましょう。
生きていることを感じましょう。

私が言えることはこのくらいしかないけれど、どうしてもつらいときはまたこのnoteに帰ってきてください。いくらでも読み返して欲しい。すり減らないから。

ここまで親切にもお節介極まりない文章を読んでくれた方、ありがとうございました。
あなたがいい夜を過ごせますように。


追記
この文章を書こうと思ったきっかけは、冒頭の写真と米津玄師さんのWOODEN DOLLという曲です。
興味のある方、文を読む気力のない方は是非。Cメロが書いた内容と被っています。でも他の歌詞も泣いてしまうほど素敵です。私の密かなおまもり。

またね。

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