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ブックレビュー 息子のボーイフレンド

この作品の素晴らしさを、少しでもお伝えできれば幸せです


あらすじ

秋吉 理香子 著
U-NEXT2021/03

あらすじ
高校2年生の息子・聖将がまさかのカミングアウト。交際相手の雄哉は一流大学2年生でイケメンと、非の打ち所がない好青年。母・莉緒は2人の交際を認めるが、夫・稲男にはなかなか切り出せなくて…。

第一章 莉緒
第二章 聖将
第三章 優美
第四章 稲男
第五章 雄哉

登場人物

杉山莉緒(40) 専業主婦、母、元腐女子
杉山聖将(17) 一人息子、高校二年生
 杉山稲男(45) 父、元ヤン、総務部、部長

浅野優美(40) 杉山莉緒の親友、元腐女子、シングルマザー、バツイチ
浅野敏行(13) 一人息子、杉山聖将の弟的な存在

 藤本雄哉(20) 大学生二年、杉山聖将の恋人
祖母(91) 小さい頃に母を亡くした雄哉の母親代わり、大学に入ってすぐに腰の骨を折り寝たきり、在宅介護、痴呆性
父 観光バス運転手、祖母の介護をヘルパーさんと一緒に雄哉と分担

竹内美弥子 藤本雄哉の彼女、雄哉と同じ軽音部のメンバー


レビュー

泣いた
笑った
一緒に恋をした
心が苦しくなった
世の中の偏見に怒った
そして聖将と雄哉のふたりの熱く切ない恋を
心から応援したくなった
家族であったとしても
そんな名作です

第五章
雄哉「俺たちは日陰にいるんじゃない、木陰にいるんだ」

涙が止まらない
2025/2/22


聖将と雄哉が、なぜここまで苦しまなければいけないのか
これほど多くの人がいる中で巡り逢えた奇跡
好きな人と一緒に人生を歩んで行こうとしているだけなのに

本当の敵は家族、身内、友達、同僚、会社?
いや、当事者ではないと見過ごしている我々自身では

がんばれ、聖、雄
2025/2/23


誰かに
あなたを愛している
と言うことができるなら
あなたを通して全ての人を世界を私自身を愛している
と言えるはずだ
エーリッヒ・フロム

第三章
敏行「えー、でもキヨ兄ぃのこと大好きだったのに、幻滅だよ」
優美「誰を愛そうと、あんたの大好きなキヨ兄ぃなんだよ」
2025/2/26


人間が自分で意味を与えないかぎり、人生には意味がない。
エーリッヒ・フロム

第五章
聖将「普通、普通って
俺にとっては、これが普通なんだよ!
別にいいじゃん、誰にわかってもらえなくたって
お互いが、お互いの味方になればいいじゃん。それ以上、何が必要なの」
2025/3/1


人生にはただ一つの意味しかない
それは生きるという行為そのものである
エーリッヒ・フロム

第五章
聖将「俺達がずっと愛しあっていける保証はない
それはどんな恋人でも夫婦でも同じだ
誰にも先なんてわからない
一生愛し合えたかどうかなんて
死ぬ時になって初めて結果が出るもんだろう?」
2025/2/27


愛とは信念の行為であり、わずかな信念しかもっていない人は、わずかしか愛することができない。
エーリッヒ・フロム

第五章
聖将「だから今を大切にするべきなんだよ。今が無ければ未来もない。
二人で努力して積み重ねていけばいいじゃん」
2025/3/2


誰かを愛するというのはたんなる激しい感情ではない
それは決意であり決断であり約束である
エーリッヒ・フロム

第五章
かんぱーい
雄哉「ふと隣を見ると聖将が声を殺し肩を震わせて泣いていた
俺も涙がこぼれないように眩しい青空を仰ぐ
潤んだ視界いっぱいに無敵の虹がひるがえっていた」
2025/2/24


試し読み

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