就活で必須の思考術
就活で役立つ「思考術」とは
就活で学生から相談を受ける中で、特に重要だと感じるのが、発想を広げ整理するための「思考術」です。
就活はビジネスと同じく正解がない世界です。自分で正解を作り出す力が求められますが、そのためには思考力が欠かせません。そして、その基礎となるのが「具体と抽象の行き来」です。これは仕事においても全く同じです。
仕事で求められる「具体と抽象の行き来」
私が携わっている経営企画の仕事では、わかりやすさと伝わりやすさが非常に重要です。
例えば、経営陣に会社全体の施策案を説明する際、具体的な話だけでは「それだけ?」とか「何のために?」といった反応を受けることがあります。一方で、抽象的な話だけでは「イメージがつかない」と言われることもあります。
そこで、抽象的な説明と具体的な説明をセットで伝えることが大切になります。
たとえば、
「海外の事業を拡大します(抽象)。具体的には、アメリカに研究開発施設を設け、販売拠点を2倍に増やします(具体)」
といった具合です。
就活でも重要な「具体と抽象」
この「具体と抽象の行き来」のスキルは、実は就活でも同じです。
以前、ある学生が次のように話してくれました。
「私は文系ですが、化学の知識が求められる危険物取扱者の資格を取得しました」
これは素晴らしい具体的な実績ですが、それだけではその意味が十分に伝わらない場合もあります。
これを少し抽象化して補足すると、実績の価値がぐっと引き立ちます。たとえば、
「私は専門外の分野にも挑戦する意欲と努力を持っています。具体例として、文系でありながら化学の知識が求められる危険物取扱者の資格を取得しました」
と伝えれば、その努力と価値がより明確になります。
思考術は就活の強力な武器になる
このように「抽象論と具体論を自在に行き来するスキル」は、社会に出てからも、就活の場面でも欠かせません。
就活はこの思考術を身につける絶好の機会だと感じています。
ぜひ、具体と抽象を自在に操る力を意識して磨いてみてください。それが、あなたの可能性を大きく広げるはずです。