#ドラクエ考察 ローレ 神の器

こんばんは、守屋日和です。
今回はドラクエ2のハーゴン周りの掘り下げ記事です。
ハーゴンに興味がないですか?
ローレシア王子やシドーも出てくるのでご安心を。
例によってドラクエ2やビルダーズ2、その他ドラクエシリーズのネタバレ要素を含むのでご注意ください。

シドー召喚

さて、神の器とか言われてもなんのこっちゃでしょうから、まずは本編ラストのシドー召喚のシーンを振り返ってみましょう。
ハーゴンの神殿に辿り着いたロトの子孫たちはハーゴンとの戦闘に勝利。
敗北して瀕死の状態のハーゴンは、自分自身の魂を生贄に捧げてシドーを召喚。
この戦いに勝利すればゲームクリアとなるわけですが…
疑問なんですけど、そんなにあっさりシドーを召喚出来るのなら、どうしてさっさと召喚してしまわなかったんでしょうね?

自分が生贄になるのではダメな理由があったか、シドー召喚を即実行出来ない何らかの理由があったか、あるいはその両方か。
ビルダーズ2ではその辺りが掘り下げられていて、ハーゴンのそもそもの目的は望みどおりに世界を作り変える事。
シドー召喚や世界の破壊はその準備、過程であって最終目的では無かったとの事。
それなら、命と引き換えの召喚なんてありえないですよね?
ダメな理由に関してはこれで説明がつきます。
問題は、すぐに実行しなかった理由の方ですけど、これに関しても説明がつけられそうですよ?

邪神の像

さて、ドラクエ2には邪神の像と言う重要アイテムがありますが、このデザインが絶妙にシドーに似ていないんです。
角、羽、ヒレ、ウロコ、ドクロ等々、要素要素が共通してはいますが、シドーの姿を模っていると言うには少々微妙な所です。
ハーゴンの頭にはシドーに似たヒレが付いていて、模した物を身に着けているのかとも思ったのですけど、シドーの姿に精通していたら邪神の像のデザインももっと似せた物になっているはずですし…これもちょっと微妙ですよね。
そうすると、ハーゴン自身の肉体の一部なんではないですかね、あのヒレ?
ハーゴンさん、ああ見えて竜人の類なのかも知れません。
ハーゴンがシドーに寄せたのではなく、自身の魂を生贄に召喚しただけではなく、その肉体をも器として差し出した結果、シドーの体が竜になった。
ハーゴンが先なのではありませんかね?

傍証として、CDシアタードラゴンクエスト2ではハーゴンとシドーの声を銀河万丈さんが担当されていました。
一人二役なんて、そう珍しくも無いのは確かですけどね?
ライバルズでは鈴村健一さんがやはり一人二役で両方担当されています。
旧ダイ大では一人二役だったアバン先生とキルバーンとかまぞっほとハドラーなんかは、新ダイ大では別々の声優さんが担当される様になっているのに比べると、意図的な物にも思えますよね。
ハーゴンとシドーの声が同じでなくてはならない理由があるとしたら…肉体が引き継がれているから、と言う解釈は十分な説得力があるかと。

悪霊の神々

ドラゴンクエスト2のサブタイトルは悪霊の神々でした。
ドラクエシリーズ初のサブタイトルになるわけですけど…長らくこの言葉の意味が謎でした。
ファミコン版をクリアしても、スーパーファミコン版をクリアしても謎のままだった悪霊の神々が何を指しているか分かったのは、10をプレイしてからです。
10の魔法の迷宮のコインボスである悪霊の神々とは、2で中ボスをつとめるベリアル、バズズ、アトラスの三体の総称です。
これでようやく長年の疑問が…解けてませんね?
邪悪の神々とかならともかく、悪霊ですよ悪霊?
なにがどう霊なんですか、実体がありますよあの三体。
あの三体が悪霊だと言うのなら、実体があってはおかしいのですけど、これも説明がついちゃうんですよね、これが。
ベリアルはアークデーモンと、バズズはシルバーデビルと、アトラスはギガンテスと見た目がお揃いなのは伊達ではありません。
要は彼らも本来は実体のない存在であり、生贄に捧げられたモンスターの体をそのまま器としてこの世に召喚され実体化したと言う事です。
ハーゴンは本命のシドーに先駆けての実験、練習として三体の神々を召喚し使役する事に成功した、からこそ次の段階へと行動を進めた。
そうした実体験があったからこそ、瀕死の状態でもシドー召喚を成功させられたのです。
その意味では、悪霊の神々と言う言葉自体は本来はシドーも含めた言葉だった事になりますし、前座の中ボスがサブタイトルと言う間抜けな話でもなくなりますね。
悪霊の神々とは、実体を持たないシドー、ベリアル、バズズ、アトラスと言った邪悪な神々と、それを召喚した(する)大神官ハーゴンを指したタイトルだったわけですよ。

ムーンブルク滅亡

ドラゴンクエスト2の物語はムーンブルク城の陥落から始まります。
ハーゴンの手勢に襲われなすすべもなく城の人々は倒れていき、逃げ延びた兵士がローレシアに辿り着いて、ローレシア王子が旅立つことになるわけです。
これに関してもちょっと不自然なんですよね…
ロトの子孫が野望の障害になりかねないので排除しようとした…と言う事なら、そもそもサマルトリアとローレシアにも襲撃を掛けないといけません。
実際に旅立ったロトの子孫たちはハーゴンの元に辿り着き、悪霊の神々、ハーゴン、シドーとまとめて打ち倒されてしまっています。
しかし、そうしたハーゴンの行動に理由があるとしたらどうでしょう。
ハーゴンの神殿に入るとまぼろしのローレシア城に飛ばされます。
ルビスのまもりのおかげで事なきを得ますが、最悪ロトの子孫たちは永遠にまぼろしにとらわれる事になっていた可能性もあります。
まあ、リメイク版ではルビスのまもりがないとロンダルキアには進めませんし、ファミコン版でもまぼろしを打ち破れず進めないとは言え脱出自体は可能だったりしますけどね。
ムーンブルクは滅ぼし、王女は犬に変え、サマルトリア王子は呪いで動きを封じた。
そしてハーゴンの神殿の入り口には、まぼろしのローレシア城と言う罠を配しています。
どうにも、ローレシア王子が神殿に辿り着く事を前提とした罠をしかけていて、誘き寄せられた感じですよね?

本命のシドー召喚に先駆けて予行演習を繰り返し、ベリアル、バズズ、アトラスの召喚に成功し、手ごたえを感じると共に手勢を増やしたハーゴンは、次の行動に出ました。
ムーンブルクを滅ぼしたのは、ロトの子孫の中でも特に逞しい肉体を持ったローレシア王子を、ハーゴンの神殿へと誘き寄せる為の布石。
滅ぼすのはおそらくサマルトリアでも良くて、単にロンダルキアの地から近く急襲するのに丁度良かったので、消去法的にムーンブルクに決まったのではないでしょうか?

そして、大本命であるローレシア王子をまぼろしの世界に捉え、洗脳を施し己の意志でシドー召喚の生贄になる様に仕向け、その肉体を器としてシドーを召喚する。
人間を器として召喚されたシドーは、おそらく少年シドー君と同様に対話可能な理性のある破壊神として顕現する事でしょう。
そんなローレシドーを相棒として世界の破壊と再生を進めるのが、ハーゴンの本来の作戦だったのではないでしょうか…と、そう考えるわけです。
ロトの子孫に敗れたハーゴンは、どうせ死ぬのならすべてを道連れにと自身の魂を生贄に捧げましたが、それはあくまでも最終手段であり、本来の作戦や目的そのままでは無かった事になりますね。

破壊神の器 ローレシア王子

その強大な力故に破壊神の器として見出され、その力を持ってハーゴンの野望を、そして破壊神までも打ち砕いて見せたローレシア王子。
そんな彼が本当に破壊神と一体化してしまったとしたら…そんな設定のビルダーズ1の様なパターンの物語も見てみたいです。
以前に書いたnoteでもローレの闇落ちを妄想しましたが、正直このパターンの方が好みですね。
ローレシドー&ハーゴンVSサマル兄妹&ムーン&リュウちゃんのスピンオフをお願いします、スクエニ様。

と言う事で最後までお読みいただきありがとうございました。
妄想分多めですが、楽しんで頂ければ幸いです。
ドラクエの日までにもう一本くらいは上げたいなぁ…

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