AcrobatProDCでプリフライトを作る準備。「OK.pdf」と「NG.pdf」を作りましょう。
Acrobatでプリフライトチェック。
自作できると便利そう。だけど難しそう。
窓を開けてみたけど、何が書いてあるのかよくわからない。
そんな感想をお持ちの方が、結構な数いらっしゃるんじゃないかと思いまして、記事書いてみました。参考にならなかったらごめんなさい。
表題に、ここで書きたかった内容を書いてしまいました。
(…もったいつけて結論を記事後半に書くようなことでもないもんで。)
出落ち感ハンパないですが、ざっくりとモリオなりのカスタムチェック作成の手順を書いてみたいと思います。
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まず、プリフライトチェックで拾い出したい問題点を確認します。引っ掛けたいポイント、エラーの内容は何なのか。問題点を整理できたら、その条件で『OKなもの』と『NGなもの』それぞれを反映した、『OK.pdf』と『NG.pdf』を作ります。
このOK.pdfとNG.pdfは、できるだけ簡素な作りが良いです。
OK.pdfとNG.pdfは数が多い方がプリフライトの精度が上がります。ことさらNG.pdfは、できるだけたくさん、少しずつ条件を変えた物を作るといい感じになりますが、はじめのうちは一つずつでも大丈夫です。
Acrobatのプリフライトチェックとは、『特定の条件(属性)を満たしたオブジェクト(・ページ・ドキュメント)の検索』機能です。カスタムチェックはユーザー任意で検索条件を書き換えられる『オブジェクト(ページ・ドキュメント)検索』でしかありません。
PDF上でのオブジェクト属性の記述形式を理解すると、OK/NGの整理が大変捗ります。
NG.pdfを開き、Acrobatのオブジェクトインスペクターや、プリフライトパネルから参照できるPDFの内部構造を見て、拾い出したいオブジェクトの性質(属性)を把握することで、以後の作業は圧倒的に行いやすくなると思います。是非のぞいてみてください。
OK.pdfとNG.pdfをこしらえて、NGな属性を把握できたら、後はもう勝ったも同然。
ひたすら関係のありそうなカスタムチェックの項目を「一個ずつ」試していきます。
試すチェック項目の動作確認に、先に作ったOK.pdfとNG.pdfを使います。OK.pdfではエラーを吐かず、NG.pdfで問題点を全て拾い出せるチェック内容を構築していきます。
はじめのうちは、必ず「一個ずつ」。
欲張って複数のカスタムチェックをまとめて試すと、どのチェックがどう動いたのか、わからなくなります。慣れてきたら複数個まとめてドーンでも大丈夫ですが、はじめのうちは一個ずつ、地道に試していきます。
カスタムプロファイルをうまい具合に作るコツは、条件をシンプルにして高精度で任意のオブジェクトだけを拾い出せる、単機能なカスタムチェック項目を作ることだと思っています。Acrobatのプリフライトではカスタムプロファイルに、複数のカスタムチェックをぶら下げることができます。
「シンプルだけど高精度」なチェックを複数個組み合わせて、最初に設定したエラー全体を網羅するチェック内容を設計することで、かっこいいカスタムプロファイルを完成させることができます。
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最後に、Acrobatの日本語ローカライズの難解さは、プリフライト周りでその真価を発揮します。猛烈にわかりにくいです。TrueとかFalseとか大嫌い。
ここでくじけそうになっても、どうか頑張って乗り越えてください。(激励するくらいしかできない。)
Adobeさま、どうかわかりやすい日本語化を我らにお与えください。切に。