RIP業務を「出力」といっておりますが。
1999年の入社当時、まだ弊社界隈には写植屋さんが辛うじて残っていました。製版設備一切を全く持ってなかった弊社では、プリプレスのほとんどを協力会社への外注でまかなっておりました。
文字原稿(手書き・データ混在)と組みの指定紙を渡すところからのスタートして、
写植屋さん:写植
↓
製版屋さん:製版フィルム/各種校正(青焼き・コンセ・色校正)
↓
校了後工場へフィルム下版、工場近辺で
刷版屋さん:PS版
↓
印刷現場:印刷
という流れでお仕事を動かしていました(当時営業)。
同時に、DTPもすでに相当量が動いており、
組版屋さん:DTPデータ(大半はQX3.3)
↓
製版屋さん:製版フィルム/各種校正(青焼き・コンセ・色校正)
↓
校了後工場へフィルム下版、工場近辺で
刷版屋さん:PS版
↓
印刷現場:印刷
という感じ。
1年後の2000年になると、写植屋さんが次々に看板を下ろしていき、ベテラン編集者さんが「写植の方がいいのによー」なんてぼやきながらも、やむなく全業務がDTPへ移行していったのを覚えています。
(写植の方がいい:目に見えにくいDTPデータへの信頼が、当時はまだまだ構築されきってはいませんでした。DTP出力でのトラブルも多かったです。)
この頃から「CTP」のことは聞こえ始めていましたが、導入検討が始まるまでまだ少し猶予があり、実際に導入・運用開始となったのは2005年です。
CTP業務フローは、
組版屋さん:DTPデータ(QXまだまだ健在)
↓
RIP:1bitTIFF生成/プルーフ出力
↓
校了後工場へ下版連絡、
工場内プレートセッターでプレート出力:CTP版
↓
印刷現場:印刷
こんな感じ。製版屋さん・刷版屋さんを駆逐・内製化を進めるとともに、フィルム製版を無くすことが自分に課せられた業務目標でした。
という経緯がありまして、RIPを担当している自分が「製版」「刷版」を名乗るのがおこがましいというか、何か違うなーという感じがしていて、以来ずーっと「出力」を名乗っています。
でも、ほんとは「製版」でもいいのかもなー。