絵を描く時は寄り道しながらがよいと感じる3つの理由(メリット)
絵を描いている、
または、絵ではないけど何かしら創作を楽しんでいる方は、『自分はこれをやるんだ!』と決めたものに真っ直ぐ進んでいますか?
それとも、ふらふらと別なところ(もの)に寄り道しちゃいますか?
私はオイルパステル画に軸をおきつつも、たまに寄り道しちゃう派です。
今回は寄り道派の私が、そのメリットを3つに絞って紹介しようと思います。
その内容はざっくりと以下の通り。
適性(得意・不得意)がわかる
好き・嫌いがわかる
応用テクニックの引き出しが増える
完全に主観ですので、あまり固執せず、囚われず、「ふ~ん」くらいの感じで読み進めていただければと思います。
1.適性(得意・不得意)がわかる
つい最近、人生ではじめて『アクリルガッシュ』に挑戦しました。
アクリルガッシュは不透明なアクリル絵具で、下に塗った色の影響を受けずに絵を描くことができます。
結論を先に言うと、
アクリルガッシュはもう自分には無理です(笑)
現時点では100%不得意分野決定です。
理由は単純に「楽しい」と思えなかったからです。
なぜ楽しいと思えなかったのか。
その理由は、技術不足はもちろんあるとは思うのですが、なんかもうね・・・
最初から「準備、めんどくせー」って思っちゃったんですよね。
とくに去年はオイルパステルにほぼ染まっていたので、
・水の用意
・筆の用意
・筆を拭く布の用意
・紙の用意(水張り)
これらの用意が煩わしすぎる。
書き出すとたったこれだけ。
しかもそんなに難しい作業ではない。
でも、カチャカチャ準備している間にモチベーションが下がっていく。
ここで、
お前はどんだけめんどくさがりなんだよ!
と、突っ込まれても致し方ないと自分でも思いますが、どうもね・・・。
逆に、色鉛筆やソフトパステルに寄り道した時はとても楽しめました。
ニュアンスがオイルパステルに少し共通する部分もありますし、なにより
箱から出したらすぐ描けるのがいい(笑)
描きたい!
と思ったらすぐ描けるのがすごくいい。
このことから、
私はとにかく準備が嫌いで、気軽に始められる画材がしっくりくるということがわかりました。
せっかち・めんどくさがりの私(人)にとっては『気軽』という点が大切で、それが叶えられる画材に適性があることがわかります。
逆に「私は準備からワクワクする!楽しい!」って人は、準備の工程が多いものに適性があるかもしれませんね。
版画とか彫刻なんか良さそうですね。
私は過去にオイルパステルで描く理由について、それらしい記事を書いたこともありますが、もしかしたら本質的な部分では「準備がめんどくさくないから」という理由で選んでいるのかもしれません・・・
そう考えると自分でも少し呆れてしまいます(笑)
2.好き・嫌いがわかる
これは前項の適正とほぼ同じではありますが、描くのが好き・画材自体が好き以外にも、画材の風合いや、作業工程で手に伝わる感触など、考えると多岐にわたります。
そして「好き・楽しい」といったポジティブな感情は、自分の人生を豊かにする可能性を秘めています。
1つのことを突き詰めていくスタイルも美しいですが、壁にぶつかって苦しくなるリスクは多少ないしあると思います。
そんな時は、迷わず寄り道をしてほしいと私は考えています。
違う画材に触れることはリフレッシュにもなるし、もしかしたら「あれ?こっちの方が好きかも。」という新しい発見もあるかもしれません。
新しい発見(刺激)は、先程の「好き・楽しい」と感じることと同じくらい、人生を豊かにするために大切なことです。
少し話はそれますが、以前ある作家さんを特集した番組を観ていたら『苦悩の末出来上がった大作』というワードが目に止まりました。
その時私は
「好きな絵を描いて“苦悩”ってなんだよ」
と思ってしまったんです。
有名作家にもなると(寧ろ有名作家になるためには)、趣味で絵を描いているような私たちにはわからないような重圧や、責任がのしかかることもきっとあるんだと思います。
「人生を豊かにするために描く」のと
「絵で食べていくために描く人」では、
考え方が違って当然。
そこに優劣が存在するわけではないと思いますが、少なくとも私は大好きなもので苦しみたくはない。
苦しみを感じたら即方向転換、寄り道をします。
たとえ「それは逃げてるよね?」と言われたとしても、「はいそうです。」と言うでしょう。
人は誰しも何かに悩んで、苦しむこともあります。それに向き合うからこそ、良い方向へ向かう手段を見出そうとする。
私にとって、絵を描くことはその手段の一つです。
「好き・楽しい」と感じる方向へ向かうことを「逃げ」と感じる人は一定数いるでしょう。
しかし私にとってはそうではない。
それでも「逃げている」と感じる人、それを言葉にしてしまう人がいるならば、勝手に言わせておきます。
だって私の人生には、関係ないことなんだから。
・・・だいぶ脱線してしまいましたが、
ここで伝えたいのは「好き・楽しい」という感情を軽視したり、ネガティブな見方をするのは良くないということです。
その理由は前述した通りですが、この感情は描き続けることのモチベーションにも繋がります。
是非、寄り道をたくさんしてほしいものです。
3.応用テクニックの引き出しが増える
私は「ペン画」にも寄り道をします。
以前記事にもしましたが、『ハッチング』という技法はオイルパステル画の作成にも役立っています。
形を大まかに捉えて、明暗で被写体を表現することにおいて、ハッチングはすごく勉強になりました。
ペン画に寄り道したことで、新しいアイデアや、そのテクニックを応用することができ、自分の引き出しが一気に増えました。
1つの経験を、それだけで終わらすのではなく、別の経験に紐づけて考えることは、親和性や発展性に富んでいるし、それを自分で発見できた時は心が躍ります。
うまく扱えず失敗することもありますが、それもまた経験の1つとして、今後の自分を育ててくれるはずです。
まとめ
今回は、絵を描く時に1つのことに注力するのではなく、寄り道しながら描くことのメリットを3つお伝えしました。
ここまで読んでいただいた人はおわかりかもしれませんが、1つのことに注力することを否定する気持ちは一切ありません。
それぞれがベストな選択ができれば、それが最も良いことだと思っています。
より多くの人が、絵で幸せになれますように。