脳みそのはなし

脳ってこんな小ささですごいやつ。

私の専門は視覚系の認識で、どうして人は文字や形を認識できるのかというものだった。

例えば、「12」をみれば多くの人は十二と認識するだろう。これが、「1          2」だったらどうだろう。

ほぼ間違いなく一とニと答えるのではないだろうか。そりゃそうだ。だって離れてるんだもん。

なら、「1  2」これならどうだろう。

もしくは「1 2」これは?

前者は一とニかもしれないが、後者は半々くらいに分かれるのではないだろうか。

でも、前者も後者もキチンと離れている。それにもかかわらず人によって認識する結果が違うのだ。

これは離れて試して見ても同じで、物理的な距離というより文字の大きさと距離の相対関係が脳の中に基準としてあって、人によって異なるという仮定ができる。

さらに面白いのは、この時人は物体を認識している数も違うという点。「12」と「1 2」と同じ2つの数字で構成された塊なのに、距離が少し離れるだけで塊が分離する。

もっと面白いのは、お箸のようにニコイチの物体は遠く離れていてもそれを棒だとは認識せずに、お箸の片割れだと認識していること。

これは脳があらかじめ完成された状態を知っているからだと思われるが、さきほどから私が「12」を離して書いているというのに、さらには「」までつけて1つの塊を意識させようとしているのに1つの物体(12)とは認識してもらえない。

一体私たちは何をもって物体を認識しているのだろうか。これはいまだに分かっていない領域だ。




 

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森脇学
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