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【そして思い出し笑い〜こんな子、育てましたけど】 #7 本当に大変なのは、小学校に入ってからでした。

とりあえず、幼稚園は
無事に卒園しました。

こだわりが強い、
家で暴れまくる、
でも幼稚園では目立たない子。
若干「やりにくい子やな」とは
思っていましたが、
それでもまあ、
特に大騒ぎになることもなく。

本当に大変だったのは
小学校に上がってからでした。

まず、お勉強がイマイチで(- -;;

忘れもしません、国語のテストで
こんな問題が出ました。

春が来て、雪解け水が流れて、
冬の間地中で待っていたふきのとうが
やっと芽を出して、ひとこと。

おはよう!

いや、
こんにちは!だったかな?

その時の、ふきのとうの気持ちは
次のどれ?

1.うれしいきもち
2.かなしいきもち
3.こまったきもち

長女の回答は「3」でした。

「あのさー、自分やったら
どんな気持ちがするか、考えてみ?

冬の間ずーっと、地面の下で待ってて
やっと顔出してんで。
どんな気持ちになると思う?」

「え、知らん人ばっかでコワイ…」

「………」

「地面の中のほうがええわ…」

「………」

二の句が継げませんでした。

いやいや、なんでやねん、
普通は「うれしい」でしょ

って言いたいけど

そうだよなあ、
アカネは、そういうの
苦手だよなあ………

という気持ちもあって。

これ、どうやって
教えたらええんやろ…と
頭を抱えた覚えがあります。

目を瞑ってでも答えられそうな
「1.うれしい」という答えに
たどり着けない長女

こういう場面では
「うれしい」と考えるのが普通で

だけど、待てよ、
「普通」ってなんだ?

こういう時に、
「うれしい」と感じるのが
正しいことなのか?

そんな思考にハマると
もう、無限ループで

長女を育てていく過程で
この禅問答みたいなグルグル思考が
何度繰り返されたかわかりません。

そんなふうに、少しずつ
「普通」からはみ出し始めた長女は

案の定、いじめっ子の男子に
目をつけられてしまい

一挙手一投足に
イチャモンをつけられるハメに。

ラジオ体操の時、手が伸びてないとか、
そういうことで、殴られたりしました。

近所の子が、うちに来て
「おばちゃん、アカネちゃんが
お腹痛いって言うて
泣きながら道端に座ってるねん」と
わざわざ教えてくれたたこともあって

その時も
お腹をこわしたわけではなく、
男の子にグーで殴られた、と。

その子は、しまいには
自分は入っていない学童保育にまで
長女を追いかけてくるようになり

何も対策を練らないわけには
いかなくなって

家が近くで、
お母さんのこともよく知っていたので
本人を連れて
「ちょっと、ごめんやけど
この子の話、聞いたってくれへん?」と
明るく直談判に行きました。
そのあと、お父さんに
めちゃめちゃ叱られたらしいけど(^ ^;;

本人を連れて行ったのは
「自分で言ってごらん」という意味を込めて。

嫌なことは嫌って
主張していいんだよ…ってことは
教えておかなくちゃ、という気持ちでした。

まあね。そんなことを
ちゃんと主張できるような子なら
そもそもいじめられたりしないでしょうけど。

ただ、

何かあったら、
お母さんは黙ってへんで!
学校でも教育委員会でも
直談判しに行くで!って態度を示すのは

いじめられやすい子にとっては
大事なことだったんじゃないかと
今でも思っています。

何かあったらお母さんが
絶対にアンタを守るからな!
っていうのが伝わるはずだから。

まあ、よく考えれば
私も気の強い女ですよね。
よく知っているご近所さんに
文句をつけに行ったわけですから(^ ^;;

一方の長女は、
母の気の強さを受け継ぐこともなく

小学校2年生の時には、もうすっかり
「いじめられっ子」として
周囲から認識されるようになり

先生方にとっては
「注意して見ていなければならない子」という
地位を確立していったのでありました…。

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