【そして思い出し笑い〜こんな子、育てましたけど】 #18 長女が提出物を出さない理由。
あれは、中3の頃だったでしょうか。
個人懇談で、こんなことがありました。
懇談では、まず
成績表が提示されます。
さらに、うちの子の中学校では
成績表とは別に
個人別の到達度チェック表?
みたいなものがありました。
例えば、技術の授業で
木工の本立てを作った場合だと
□設計図はちゃんと描けたか?
□工具の扱いを理解したか?
□作品を完成させて提出できたか?
□授業中の態度はどうだったか?
といったチェックリストが並んでいて
できていれば◯が付きます。
うちの長女、
別に授業を妨害するわけでもなく
大人しく座ってるので
授業中の態度は◯です。
だけど、なにしろ
作品が完成しない(- -;;
美術もしかり。
とにかく提出物が「0」。
この日の懇談でも
「なぜ本立てが完成しなかったのか」が
話題となりました。
先生がおっしゃいます。
「本立て、なんで出さなかったの?」
「まだ完成してないから…」
「完成してない人は、◯月◯日に
残りなさいって言ったよね?」
「うん」
「なんで残らなかったの?」
「どこの教室でやってるか、わからんかった」
「わからんかったら、なんで人に聞かへんの?」
「聞いたけど、知らんて言われた」
「誰に?」
「Yちゃん」
「ほかには?」
「聞いてない」
………ふう。
疲れますな。
でも、私自身はこの子の性格
よーく知ってますから
そういうことか…と納得してしまう。
いじめられっ子で
友だちと呼べる人もごくわずか。
数少ない友だちの中で
そういうことを聞いて答えてくれそうな
しっかりした子といえば
0歳の公園デビューの時から
よーく知ってるYちゃんしかいない。
で、Yちゃんに聞いたけど
さあ、知らん、と言われた。
…ジ・エンド。
それ以上の行動力は
その頃の長女には
備わっていませんでした。
わからんかったら
先生に聞けばええやん、って
思われるかもしれませんが
そもそも、そんなことができる子なら
こんな事態には陥っていません。
そんな勇気は、ないんです。
もともとお勉強もできないし、
高校も「なんで行かなあかんねん」
ぐらいにしか思ってないので、
内申点が…みたいな話をしても
ピンとこないから、
提出物「0」の重大さもわかってない。
懇談のあと
子どもが親に叱られる…って
よくある光景だと思いますが、
うちの場合は
「先生、すみません、
この子はこうこう、こういうことが苦手でして、
たぶん、この子の中では
この部分では頑張ったんだと思うんですけど
結果として、提出までは至らず…」
みたいな感じで
叱るどころか、
なんとかわが子を理解してもらおうと
必死で訴えたりなんかして。
とにかく、日々
こんなことの繰り返し。
高校受験を前に
マジで頭を抱えました。
小学校も中学校も
フツーに地元の学校に進学し
何か意図を持って
学校を選ぶというのは
高校入試が初めてです。
周囲の中3たちはみんな、
高校受験を目前に控え
将来のことを考え始めています。
ぶっちゃけ、
将来どうやって食っていくのか。
そのプラン実現の第一関門が
高校受験なわけです。
この子は、どんなふうに
社会人になっていくんだろう。
いや、そもそも
ちゃんと社会で通用する人間に
なれるんだろうか?
この子の将来のために
どの高校を選べばいい?
そんなことが
脳内をぐるぐる回って
ひとりで空回りしていたのが
この頃でした。