【そして思い出し笑い〜こんな子、育てましたけど】 #28 幼児教育科へ進学したけれど…
長女の短大生活が
どんなものだったのか、は
ざっくりと割愛。
それなりに友だちもでき
それなりに楽しんだ
2年間だったんだろうと思います。
でももう、そんなこたあ
どうでもいい。
問題は、就職でした。
1年生の時に
保育園実習がありました。
結果から言います。
長女は、2週間の実習を
続けることができませんでした。
毎朝、がんばって早起きして
保育園には行くものの
相変わらずの人見知りで
保育士の先生方とも
うまくしゃべることができず
クタクタになって帰ってから
B4両面の実習日誌をつけることは
やはり、彼女にはできませんでした。
高校2年生の時の担任の先生の指摘は
ズバリ、的中してしまったんです。
そんな生活を続ける中で
大大大遅刻をやらかしてしまい…
結果、保育園のほうから
実習中止を言い渡されました。
2年生になると
今度は幼稚園実習です。
1年生ですでに
保育士は諦めているので、
背水の陣で臨む実習です。
そんなこと、ある?
と思いましたが、
なんと、短大の学部長先生が
実習担当になってくれました。
そして、偶然にも
実習先の幼稚園の園長先生は、
長女が小学生の時に
校長先生だった方でした。
短大の学部長先生と
長女の小学生の頃の問題児ぶりを
よ〜く知ってくださっている
園長先生が
がっちりとタッグを組み
今度こそは
実習を最後までやり遂げられるように…と
見守ってくださいました。
「何があっても途中で中止せず
1ヶ月の実習を続けてもらえるよう、
園長先生にもお願いしています」と
学部長から電話をいただきました。
フツー、そんな電話、ある?
短大やで…
ホントにありがたいことです。
で、1ヶ月にわたる幼稚園実習を
どうにかこうにか終えてから
長女、
ゼミの先生と話したそうです。
今回の実習の評価は
かなり低いものになります。
これを覆して
幼稚園教諭の単位を取るのは
そうとう難しい。
やはり、幼稚園教諭は
あきらめたほうがいいと思います。
子どもたちの前に立って
手本を見せたり、
何かをやらせたりするのも、
親御さんとの関係を築くのも
あなたには向いていない。
今からがんばって
幼稚園教諭をめざすより
方向転換したほうがいいと思う。
9月から、総合ビジネスコースの
介護実習が始まるので、
そちらに参加することも
特別に許可します。
そちらの方向で
考えてはどうでしょうか。
先生にそんな風に言われ、
幼稚園教諭を諦める決断をしたのが
8月2日だったそうです。
そんなこととはつゆ知らず、
今回はちゃんと最後まで
実習できた〜♪と
安堵の胸をなでおろし、
夏休みの間ずっと
「ねえねえ、就活、どうなってんの?
◯◯市も幼稚園教諭の募集してるよ。
民間の保育施設も募集してるよ」と
根気よく声をかけ続けた私に
「幼稚園教諭の単位、
もう取ってないから」という
爆弾発言がぶっ込まれたのは
忘れもしない、8月29日。
「もう取ってないって、
どういうことや!
幼稚園教諭の資格取らんかったら
就職、どうするつもりやねん!!」と
怒りを爆発させる私に
「こうなるのがわかってたから
言いたくなかったんや!!!」と
反撃する長女。
思えば、小学校でいじめられたとか
中学校で勉強しなかったとか
そんな悩みは可愛いもんです。
子育ての最終地点は
「ちゃんと社会人として
自立できるかどうか」。
そのために、
叱ったり、なだめたりを
繰り返しているわけです。
このままでは、この子は
仕事に就けないかもしれない。
社会人に、なれないかもしれない。
保育士になれなくても
幼稚園教諭になれなくても
行きたい短大に行かせよう…と
覚悟を決めて進学させた私でしたが、
かといって
何の資格も持たずに卒業する長女に
どんな就活をさせればいいのか
知恵もコネも、持ってはおらず。
私の子育て史上、
最大のピンチに立ち向かう日々が
こうして、始まったのでありました。