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【そして思い出し笑い〜こんな子、育てましたけど】 #27 次女の高校受験

3人の子どもを育ててると
なんでこんなに3人バラバラの性格やねん…
と思うことが、
多々起こります。

個性爆発の長女と
めっちゃ甘やかして育てた末っ子長男

その間にはさまれた次女はというと、

ものすごく人を観察し、
バランスを取る子になっていました。

例えば、私がどこかへお出かけして
子どもたちにお土産を
3つ買って帰ったとします。

長女と長男は
「ウチ、これにする!」
「ボク、これがいい!」と
主張できる子たちでした。

で、どうなるかというと
次女には「あまりもの」が
まわることになります。

こういう環境で育った子は
「私はどれでもええねん」と
本気で思っていたりする。

好きなものを選びたい、という気持ちより

もめたくない

という気持ちのほうが強いんですね。

長女の場合は、
周囲の状況を把握することが
ちょっと苦手だったので

「まわりの人の様子も
よう見とかなあかんで。

自分の好きなもの、
興味のあるものだけしか
見てないんちゃうか?」と
言い続けてきた私でしたが

次女には、ずっと

「あんたは、どうしたいの?」

と声をかけ続けてきました。

「こないださあ、
AちゃんとBちゃんと3人で
遊びに行く約束してんけど、

Aちゃんは映画みたいって言うし
Bちゃんはイオン行きたいって言うし、
またまた、もめてるねん…」

みたいなことを言うたびに

「あんたは、どこ行きたいの?」
と聞くのですが、

「私は、どこでもええねん」

という返事しか返ってきません。

周囲とのバランス考えて
行動できる子でしたが

自分の思いに従って行動する

というのが
次女にとっては難しく。

この性格が災いし、
高校進学にあたって
志望校を決められず
七転八倒するはめに…(- -;;

迷ったのは、
近所にあるT高か、
遠方にあるS高か。

「T高はめっちゃ近いし、
ずっと行きたいと思ってた憧れの高校やし、
受けてみたいけど、

でも、受かるかどうかわからんし、
もし受かったとしても
T高でトップ取るのは
むつかしいと思うねん。

成績が下のほうやったら
大学受験の時に不利やん?

S高は、学校の雰囲気も
めっちゃいい感じやし、
ここやったら、まあ受かると思うし、
入学してからもトップとれる自信もある。

でも、
S高から国公立の大学に行ってる人は
すごい少ないし、

やっぱ遠いから
うちの中学から行ってる先輩も
ものすごい少なくて
アウェー感ハンパないねん。

どっちにしたらええか、
なんぼ考えても
ホンマにわかれへん…」

言ってることは、
よーくわかります。

さすがしっかり者の次女、
いろいろ考えてるな、と思いました。

ただ、これ…

願書提出3日前の会話なんです!

本当は、2週間前の懇談で
最終決定しているはずでした。

でも、その時点で
どちらを受験するか
どうしても決められず

志望校は空欄のまま
保護者のハンコだけ押して
帰ってきたんです。

懇談のあとも、
あまりにも迷うので

ある時は、
晩ご飯を食べたあとドライブに誘い、
関西国際空港まで車で往復して
ゆっくりしゃべる時間を作ってみたり

私立高校にはすでに受かっていたので
「もう、公立はやめて
私立に進学する?」と
カマかけてみたり。

あの手この手で
志望校決定を促したけれど
心は決まらないまま

いよいよ願書提出の日。

なんと

「どっちに願書出したとしても
受け入れてな」と言い残して

志望校空欄のまま登校していきました…。

たぶん、中学校でも
前代未聞の事態だったと思います。

その日は授業はなく、
クラスでの朝礼のあと、
志望する学校ごとに振り分けられた教室へと
移動しなければならないのですが、

その移動中の廊下の
ガラス窓に願書を押し付けて
「T高校」と記入したそうです。

最終的には
T高を受験して無事入学できたので
結果オーライなのですが

それに比べて、長女の

保育士になれなくても
幼稚園の先生になれなくても

行きたいのは
A短大の幼児教育科しかない!

という潔さ(^ ^;;

話す内容は論理的だけど
自分の思いを見つめるのは
苦手な次女と

言ってることは
めちゃくちゃだけど
自分の意志は貫く長女

これ、足して2で割られへんのか…と
ホントに思いました。

でも
次女のこの一件があったからこそ

その翌年の
長女の短大受験に関して

「そこまで潔く
ここがいい!と言えるなら
それもよしとしよう」と
思えたんじゃないかな。

自分の意志を貫く。
これは、とっても大切で

時に、難しいことでもあると

次女の高校受験を経験して
学ぶことができました。

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