スリランカの朝のキッチンは忙しい。
9時間のフライトに加えて、入国できるのか疑惑の緊張でクタクタになるはずだったが、憧れのスリランカの地を踏んでいるという高揚感からか、疲れは不思議と感じず、抑えていたワクワクが何倍にも膨らんでいるのを感じた。
まさかの大豪邸に到着!?
サンバットさんとドライバーさんが話すシンハラ語がBGMのように耳に心地よく、異国に来たという雰囲気を増幅させてくれる。
到着して車を降りると、私が想像していた家とは似ても似つかない外観の豪邸が目の前に。
大理石のタイルに大きな柱。城か?というほどに大きな家にはココナッツなどの南国の木がたくさん生えた広い庭がついている。
中では女性と小学生くらいの男の子が出迎えてくれた。
サンバットさんのご家族は年末の旅行で不在と聞いていたから、妹さんかな?と思っていたら、なんと住み込みの家政婦さんとその息子さんだという。
スリランカでは良くあることなのか?は分からないが、彼が成功者であることは言うまでもない。
そんなサンバットさんだが、とっても穏やかで優しくて、笑顔が素敵で、何よりもスリランカの人々を、スリランカという国を愛していることが話の節々から伝わった。彼は、これから世界中の人々の価値や考え方の“Revolution”が起こると何度も言っていた。スリランカはそのキーになる国だと思っている。もちろん日本もその一つだと。
この滞在で私はそれを少しでも感じることができるだろうか?
豪邸でもシャワーは南国仕様
私が通された部屋はとても広く、綺麗にベットメイクされたキングサンズのベットがついていた。
旅の疲れを取ろうとシャワールームへ。
勢いよく蛇口をひねると、出てきたのはなんと冷水!!!!!
どうやっても冷水しか出ない!
日中の気温は30度前後だが、朝夜は薄いシャツを羽織るくらいがちょうどいいスリランカ。
早速異国の洗礼を浴び、その日は床についた。
ココナッツ削りから始まるスリランカの朝
さぁ!待ちに待った朝!
早起きしてキッチンへ向かうと、女性が2名朝食の支度をしている。
私は目を輝かせて「手伝わせてほしい!」とお願いしてお邪魔させてもらった。(お気づきかもしれませんが、家政婦さんが1名追加されていました。笑)
ココナッツを大きなナタで半分に手際良く割っている。試しにやれせてもらったが、かなりの重労働・・・すごいな、スリランカ女性。
中には真っ白なココナッツがたっぷり!本当に綺麗。
これをガリガリと削っていくのだが、ここで登場するのがこのマシーン!!
これは各家庭に必ずあるらしい!ココナッツを削る為だけに存在するこの機材。スリランカは良くも悪くもあまり変化を好まないお国柄らしく、昔からのやり方をそのままずっと継承されているそう。こんな豪邸でもそれは変わらない。
ハンドルを回すと歯が回転して削られていく!
削ったココナッツはお水と一緒にミキサーへ。ザルで濾したら、繊維を手で絞ってミルクを取る。これ作業を数回繰り返す。
1.キリバット(ミルクライス)を作ろう!
たっぷりボウル2杯ほど出来上がったココナッツミルク!
さあ、やっとここから調理開始!
スリランカの伝統料理「キリバット」(シンハラ語: කිරිබත්、英語: Kiribath)を作る!
サンバットさんのお宅では朝食でよく作るというキリバットですが、お祝い事でもよく登場する縁起のいい料理。
家政婦さんアレンジは甘く芳しい香りのランペと一緒に炊くこと。
ランペが大好きな私とすっかり意気投合!ここで彼女との距離が一気に縮まる。ww
まずはお庭からフレッシュなランペを摘んできて、(そこから!w)
ランペを入れて、たっぷりのお水でご飯を炊く。
炊くというかじっくり湯がいてお粥のように仕込んでいく。
お米に9割ほど火が通ったら(米を指で潰して確認する)、ここで先ほどとったココナッツミルクをたっぷり投入!
じっくり混ぜながら全体に火を通していく。
余分な水分を飛ばすように、またお米にしっかりとココナッツを沁み込めせていくようによ〜く混ぜながら、火を入れていく。。
2.ルヌミリス(Runu-Miris)を作ろう!
スリランカの路面では野菜がたくさん売られているのですが、じゃがいもと赤玉ねぎとニンニクは鉄板野菜。
スリランカは、ほとんどの料理にチリが入ってるくらいチリが大好き。
私が滞在中に見たチリは、粉末のものよりこのくらい荒く砕いてあるものが多かった。
【レシピ】
赤玉ねぎ(みじん切り)、レッドチリ、ブラックペッパー、塩、セサミオイル(隠し味!少々)をすり鉢に入れて、すりつぶす。
出来上がったら、みじん切りにしたトマトを混ぜても美味しい。
サンバットさんはベジタリアンなので、自宅の料理は全てベジタリアンバージョン。私たちは、ここにモルディブフィッシュ(手に入らなかったら鰹節)を入れて作ってもいい。
マイルドなキリバットに、辛いルヌミリスを乗せて食べるのが現地スタイル!おいしい!優しい!
朝から胃が喜ぶ一品。
残り一品を作ったら、いざマータラへ!
つづく。。。>>>>>>>>#trip4