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会社であたりまえになった歌
こんにちは 広報担当のナギです。
みなさん、突然ですが、この音を聞くと必ず連想するコトってありませんか?コンビニの入り口で鳴るあのメロディーや、駅で電車が入ってくる時になる音。普段から何気なく耳にしている音ですが、ふとした瞬間に、過去の思い出が連想されて嬉しくなったり、寂しくなったり、懐かしくなったり。
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条件反射をプラスにする
「パブロフの犬」は有名すぎる音による条件反射の実験ですが、人も音によって多くの刺激や影響を受けています。リラックスしたい時、元気を出したい時と気分やシチュエーションに合わせて音楽を聴くことで、音楽の力に助けられるコトがあります。スポーツ選手が試合前のルーティーンとして、集中力を高めている場面はよく見かけますね。
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モリトのルーティーン
パフォーマンスがあがるかどうかは、分かりませんが、私たちは、これを聞くと「水曜日!」と分かる音楽があります。
それは、モリトのイメージソング。2018年、創業110周年を記念して行った周年行事に合わせて作成されたもので、社員有志からキーワードを集め、シンガーソングライターの伊東歌詞太郎さんに作詞作曲いただきました。
周年行事のイベントで使用した後、当時、NO残業デーの取り組みを水曜日に設定しており、それに合わせて始業前この曲を流すようになりました。NO残業デーの取り組みが、社内で定着してきたのと同時に、この曲を聴くと「あ!水曜日(NO残業デー)だ」となるのです。
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実は、「小さくて大きな夢」というタイトルもあるのですが、タイトルまで知っている社員は少ないかも知れません。
口ずさんでしまうメロディ
イメージソングがある会社も多くないと思いますが、当社には、あと2つも社歌があるのです。
ひとつは、1976年、現在の社名であるモリト株式会社へ社名改称したのに合わせて作成されたもの。この社歌は関西の著名人のコラボレーションで作られたそうで、当時の社員たちが作った歌詞に、詩人の小野十三郎氏(※1)が補詞、浪速のモーツァルトとも呼ばれるキダ・タロー氏(※2)が作曲してくださいました。直筆の楽譜が今も残っていて、過去には入社式などの式典で流していたのですが、現在では新入社員は社歌があることにびっくりすることも。最近では、耳にすることがなくなってしまいましたが、ベテランの社員は口ずさめる方もいるほど親しまれている曲です。
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そして、もうひとつは、歌詞だけが残っていて、誰がいつ作詞作曲したのか、どんなメロディーだったのかも分からないのですが、歌詞の一部に「歴史かがやく60年」とあるコトから、創業60周年に合わせて作成されたのではないか?と推察しています。社史の片隅に掲載されているこの曲、どんなメロディーだったのか、聞いてみたいものです。
歌もつなぐ
耳は目と違って自分の意志で閉じることができませんが、日常にあふれる様々な音の中から必要な音を無意識に選んで聞いているそうです。
社歌って古いとか堅苦しいと感じる方もいるかもしれませんが、母校の校歌のようにいつになっても「その一員」だと感じられる温かいものだと私は思っています。社歌もイメージソングも、私たちは日頃、なにげなく聞いていますが、歌詞にある「小さなパーツ」で「未来につなぐ」という思いは、無意識に受け継がれる当社の条件反射のひとつなのかもしれません。
※1 小野十三郎(1903年-1996年)詩人
明治36年(1903年)大阪市に生まれる。大正10年(1921年)に上京し、アナキズム詩運動に入り詩誌「赤と黒」に参加。第1詩集「半分空いた窓」を刊行する。その後帰阪し、独自の詩風を確立した。昭和50年(1975年)に詩集「拒絶の木」で、読売文学賞受賞。また、田辺聖子氏も通った大阪文学学校を創設、広く市民に向け小説、詩などの講座を開設し、その指導に努めた。
※2 キダ・タロー パーソナリティ、作曲家
昭和5年宝塚市に生まれる。現在、主に放送番組のテーマソング・CMソング・校歌・社歌そして歌謡曲などの作曲活動を展開している。代表作としてはNHK「古寺巡礼」「生活笑百科」、ABC「プロポーズ大作戦」、ABC-R「ヤングリクエスト」など、番組のテーマなどがあげられ、歌謡曲では北原謙二「ふるさとの話をしよう」など、幅広い活躍をしている。