市販の石鹸との違い①
「じゃあスーパーや薬局など市販で売っている石鹸と何が違うの???」
それは、石鹸の製造方法の違いがあります。
石鹸の製造方法には、「中和法」と「鹸化法」があります。
「中和法」とは、油脂から取り出した脂肪酸だけをアルカリと直接反応させる方法。(=液体せっけん)
「鹸化法」とは、油脂をアルカリで反応分解させる方法。(=固形・粉せっけん)
鹸化法には、さらに
「釜炊き法」(①焚き込み法 ②塩析法)と「冷製法」があります。
「冷製法」は、前回説明した自発熱で鹸化する コールドプロセス製法 です。
「釜炊き法」とは、ホットプロセス製法とも言います。
こちらも伝統的な製法ですが、釜に入れた油脂とアルカリ剤を撹拌しながら加熱し鹸化反応を起こす製法です。
①焚き込み法とは、鹸化反応後、塩析しない製造法で、家庭などで作られる廃油石鹸によくみられる製造法です。
②塩析法とは、鹸化反応後に塩析し不純物を取り除き純度の高い石鹸を作ります。
この製法での成形には「枠練り」と「機械練り」があり
枠練りは、大きな枠に流し込み、時間をかけて冷やし固めた後に切って乾燥させます。
機械練りは、石鹸成分を細かく裁断し乾燥させたものに、香料や助剤を加え練り合わせ形にします。
一般的に大量生産される石鹸は、この「塩析・機械練り」製法が多くみられます。
どちらにも「メリット・デメリット」はありますし、
それぞれに「合う・合わない」もあります。
次回はそのあたりのお話を。