2022.12.08 "MoritaSaki in the pool1st EP“This is a Portrait of MoritaSaki.” Release Tour" at ERA
「私が一番美しいのは、自分のみためを意識していないとき。」
これは、とてもいい言葉です。
誰の言葉でしょうか。
俺です。
コンニチハ。
人生の大きな変動期で忙しくしていたため、noteを書く時間がございませんでした。お待たせしましたでしょうか。
前回のライブでは初めての東京(実はフライングで11月にライブをしていましたが)へいってきました。
ERAには、初めてのライブで行くのにも関わらずレコ発という冠をつけてくださってありがとうございます。
fireloopの時にも言いましたが、自分達の名前のイベントっていうのを、自分達以外の主体がおこなってくれるというのはありがたいことですね。
では潜っていきます。
( ※ 書き始める前に注意事項です。今回ライブ前に、「東京に行ってばったり会えたらお礼言っときたいな」って思ってた有名アーティストにばったり会ってしまって、その衝撃で記憶が散漫なので、正確ではない箇所があるかも知れません。ご了承ください。)
hardnuts
東京でのブッキングイベントに出るのは本当に初めてなので、
「東京のバンドってどんな感じだろう」という気持ちで1バンド目に出てきましたhardnuts。
シャキッとザリザリのギターサウンドの4ピース。
彼らにはお礼を言いたいことがありました。
我々MoritaSaki in the pool、予約フォームにGoogle form(インターフェースを自由にいじれる予約フォーム生成機能)を使っています。
しかし、これをはじめて使おうと思った時、周りに使っている人間を見たことがなかったのです。
そのためどういったインターフェースで運用すればいいかと頭を悩ませていました。
そこで彗星のごとく現れたのがhardnuts、東京のイベントの詳細が決まり、彼らのSNSをのぞいた日、そこには完璧なGoogle formがありました。
俺はひどく感動し、それをまるパクリしたというのが今のMoritaSaki in the poolの予約フォームです。この功績には最大の感謝を送ります。
MoritaSaki in the pool ライブ予約フォームはこちら
hardnutsはボーカルの彼が印象的でした。
俺は直接話してないのでアレなんですが、ウチの他のメンバーと話してるのをチラッと覗きました。
なんか人見知りか何かで、全然話さないんですけど、音楽の話だけは結構腰が入る印象があって、多分めっちゃ音楽好きなんだろうなと思いました。
また会えたらもう少し話しをしたいなーと思います。少しもったいないことをしました。
彼の個人のTwitterを覗いてみたら、彼一人で作った曲がトップに貼ってあって、それもなんか良くて、
なんか良くてっていうのは、曲の内容もそうですけど、Twitterのトップに一人で作った曲貼ってる感じもなんかいいし、映像が「けものがれ、俺らの猿と」の物なんですよね。そういう感じ全部含めて良くて。
多分、HASAMI groupとかLOWPOPLTD.とか好きなんじゃないですかね。なんかそんな感じしますね。(あとhardnutsの歌詞の方からはかなりのゲンドウイズムを感じます。)
これです。あと映像からの連想話なんですけど、永瀬正敏が好きです。BeRLiNとクロエが好きです。利重剛の作品たちが好きです。
というか篠田昇の撮影した作品が好きなんですが、篠田昇ってなると岩井俊二が思い浮かびがちですけど、岩井作品の空気がちょっと自分の体に馴染まないなってところがたまにあって、だから利重剛&篠田昇のこの2作品ですね。
ボーカルの彼が説明しやすいから代表にとりあげましたが、他の三人もかなり印象に残っています。帰りの移動中も人物が何度か話に上がりましたからね。あんまりないですよそういうこと、我々は人の話あんまりしないので。
四人とも機会さえあれば、また是非会いたいですね。
ゲンドウイズムって言葉気に入ったので今後使います。
竹林のゲンドウです。
hardnutsのMV公開されたようです。
Seukol
東京2組目のバンドです。
hardnutsの荒廃したイメージから一転、感じのいい雰囲気の音楽になりました。
危なかったですね。東京のイメージが荒廃した雰囲気のバイアスで固定されるところでした。
サウンド的にはザラッとした部分がございますが、先ほどの冷たいアスファルトのようなざらつきとは違って肌を撫でる暖かな風のようなざらりです。
その優しいざらつきの波に乗ってやってくる安心感のあるメロディと声がとても豊かです。
ベースは今回サポートメンバーだそうです。
サポートメンバーは、普段アロワナレコードというバンドのベーシストだそうです。
アロワナレコードも聞いてみましたがとてもよろしい感じのするバンドです。
(アロワナレコードの曲はこんなかんじ)
正規ベースでのライブもみてみたいですね。
このライブで何かしらの気になるプレーをしていて、左右歩き回ってそれを観察した覚えがあるのですが、それがなんだったのかが完全に記憶から抜け落ちてしまいました。
せっかく観察したのにそれじゃ良くないですね。
俺は忘れるのが得意なんですが、今日は人間の「忘れる」について考えました。そういうタイミングというか、今はちょうど「大切なことを忘れてしまうこと」と戦ってるので。
まず「覚え続けていること」ってストレスなのです。不自然な力が入っている状態なんですよ。「覚え続けていること」をしている間は、ニュートラルな状態ではない。だから「覚えている」状態に人は抵抗を感じる。その抵抗に従ってしまえば、楽だし効率的だけど。そうした方がCPUに空きができて、自分の能力値の制限がはずれるのもわかっているけど。でも忘れたくないんですよ。
どんなことも情報としては覚えてますよ。でもその時の感覚は覚えてない。
手触りも何もかも。でも情報としては覚えているものだから、わすれたことをわすれている。それがとても寂しい。
もうだいぶ前に出会った「WASURETAKOTO WO WASURENAIDE」という言葉が、今の自分にはとても重く響く。
自分にとっては音楽だけが、「わすれたこと」を思い出させてくれる装置です。手触りも何もかも。
最近、このアーカイブが共演者のレポートじゃなくなっていると言われたのですが、元からそんなつもりないです。普通に聞いた時の頭の中とか、そのバンドと接触した時に起きた自分の頭の中を説明しています。
というか俺にとって音楽っていうのがそもそもそういう物ですし。
こちらがSeukolです。
Candid moment
俺にとって音楽とは、メモというか、その中に保存した感覚をそのまま取り出す働きと、その中の情報を再度発展させる働き、この二つが相互にもつれあって存在している物です。
俺にとって音楽は情報記憶媒体なんですね。成長する情報記憶媒体。モツレメモリー。
(Seukolの欄から話題が貫通してきました。新しいパターンですね。Candid momentについて触れるのは少々お待ちください。)
今、初めて言葉にしてみましたけど、メモって確かにそういう性質ものですよね。
メモ力という言葉がささやかれることなどは、世間では良くあることでございますが、
「現在すでにわかったことをメモする力」
「あとで続きを考えるためにメモする力」
メモ力はこの二つの違いを意識した方がいいのかもしれません。テキトーですけどね。
しかも「メモ力」という言葉の中から「物理的書取りとしての動詞のメモ」以外の全てのメモ(「脳にメモする」など)を取り除かないで考えた方がいいでしょうね。テキトーですけどね。
まぁ要はイラストと写真を同時にのこしておけってことです。あとはそのバランス感覚なのだと思いますよ。
感じたことを素直に言葉に残して自分に分かりやすくして保存しておく方と、名前をつけずに全ての現状の状態を可能な限り保存しておく方です。
多くの場合、人間はこのどちらが得意かに分類できる気がします。そしてその得意な方の得意さにかまけて、得意でない方の持ってなさに気が付かないのです。人間ってそういうところありますからね。
なんでもそうですけどね。「長所を伸ばせ」っていうなら、むしろ短所を知れってことだと思いますよ。そうしないと死ぬ長所があることを俺はたくさん知っています。知らないのと無視するのは違いますからね。生き物は「そのもの」を知ってて初めてそれを無視できるんですよ。
俺にとっては、音楽が一番そのバランスがいいままで使いやすい媒体なので、ずっと音楽と近い位置にいますね。音楽は、伸び縮みも、切り貼りもしやすいですし、濃淡大小全部調節しやすいですからね。
粘土でメモとってた時期とかありましたけど、3次元じゃ足りないんですよね。俺の頭の中のメモ。結局音楽がもっとたくさんの次元を越境できる粘土の代わりになりました。
さーて、お待たせしました。Candid momentですよね。
彼らは自分達の音楽について「日常の小さな瞬間を音楽にしている」といっていました。つまりこれも切り貼りのひとつですね。
俺の言っている流動性保存媒体としての音楽という話につながるのではないでしょうか。
しばしばアーティストは、「日常の小さな瞬間」を音楽にしますけど、それこそ音楽の特性を最大限生かした構造ですよね。
音楽はその特性上、言葉は文学より少なく、映像は映画より不確かで、時間は絵画より短く、全てが不十分に存在する、本来存在力の脆弱なメディアです。
でも、だからこそ、その不十分さをみんなが主観で埋めるんですよ。
もちろん音楽以外も、メディアはそれぞれ不十分性を抱えていて、その部分を主観で埋めるんですけど。
その中で音楽は特に全エリアに対して不十分。もう不十分性こそ音楽の本質だと思います。
形のなさ、曖昧さ、そういった誤差を内包できる包容力が音楽の特徴です。
だから日常の小さな瞬間といった、「場合をあるていど限定してかつ人によって多様な風景を浮かべること」に対して高いパフォーマンスを発揮するのです。
Candid momentはそういった日常の小さな瞬間を美メロにのせて歌い上げます。繊細な歌声が雰囲気に合っています。伴奏も儚げな感じで雰囲気抜群。
「日常の小さなことをいかに美しく大切なことのように歌うか」とても意味のあることだと思います。
Starryって単語いいですよね。
numbum
歌い方カッコイイバンドっていいですよね。numbumはその歌い方カッコイイバンドでしたよ。
ファンキーなようなジャジーなような、そんな演奏と人間の空気も魅力です。
ギター2本が両方ストラトキャスターなのがなんかよかったですね。
ストラト2本でしっとりとしたフレーズ同士が絡み合う時とか、俺の気持ちはかなり盛り上がりました。
あとギターボーカルの機材が、グッときましたね。
たしかですけど、
ストラトキャスターに、OCD、SweetHoney、CarbonCopy、SmallCloneで、アンプがJC-120なんですよ。
なんか人格見えますよね。
飲食店にいった時の注文までイメージできます。それがなんかよかったですね。
俺はこういう「何とは説明できない一貫性」みたいなものが大好物でして、それをみつけると嬉しいですね。
統一感はある中に揺らぎもあって、そのなるほどー感というか。
ルールの上の自由みたいなものが、それが自然に発生している様子が好きです。
団地のベランダとかすごい好きですね。同じフォーマットの中にそれぞれの生活のカラーがあって、それがとても素敵です。
「ちょっとどうしてもこういう質感のアレが欲しくて」という状況で自分の言葉で説明するしかないやつ、あの感覚が一番心の敏感なところにくる感じがするんですよね。
これって何由来なんですかね。安心するんでしょうね。
自分は蔓草のような性質の生物でして、支柱を感じると安心があるのです。
ほうっておいたらただグデングデンの巻き巻きなだけですけど、支柱にできるものを見つけた瞬間、その周囲に自由に広がることができます。
ルールは好きですが、守るためじゃなくて、超えるためにあると思います。
ルールがあるから抜け道が探せるんですよ。
このどうしても抗えない前世の蔓草スピリットが、疼くんですね。
「君の支柱、それなに?どんな形?色は?」
そう大盛り上がりで聞きたくなりますね。
既製品の言葉にできる支柱にはあまり興味ないですね。それについてはよく知ってますからね。
完全に前世ですね。自分、朝から昼までしか元気ないですからね。アサガオとかですかね。
ね。
ね。
「ね」って支柱と蔓草みたいな形状でしょ?っていう遊びもこめてね。
numbumのライブ映像はこちら。
MoritaSaki in the pool
September
She set under the bridge
I irk Saki.
For Jules
Ivy in NavySkirt
She set under the bridge
En. said to Halley
初めてでしたがERAはステージが広くて自由を感じます。
SNSでよくみる方々がフロアにいて、東京だなーと実感しました。
普段マイク横向きの下向きなんで、フロアはほぼ見えてないように思うでしょうが、実は見えてますよ。たまに時間確認する時とかに。
下北沢にも始めていきました。すごくいいところですね。
Vinyl Junkie Recordingsの事務所もありまして、なんだか感動しました。
この日の、ベースボーカルのなつみちゃんですが、イヤモニが欲しいとずっと言っておりました。
普段なら下北沢の町の楽しげな店々に絶対気を取られるような子なのですが、今回ばかりは、たちならぶ古着屋たちには目もくれず、楽器屋へとズンズン歩いてゆきました。
そして中古楽器屋に到着。イヤモニの在庫があるかを確認すると、ちょうど今日入荷されるとのこと。
持ってますね〜ラッキーガール。
店員さんに話を聞いていたら、その最中に商品が到着しました。即購入。
店を出た後は満足そうに「可愛い〜」とイヤフォンを撫でておられました。
よかったね。
MoritaSaki in the poolはいつもこういう引き運は抜群です。神に愛されてますね。
こんな自分をいつも愛してくださってありがとうございます。
そう思うと、どんどん今まで不誠実だった気がしてきます。
今日から心を入れ替えて、もう少し愛されるにふさわしい人物になろうと心がけようと思います。
今後もよろしくお願いします。
ゲンドウイズムを感じながらのお別れを。
ERAにはもう一度感謝です。
初の東京なので、あまり偏りのないように東京のバンドのいろいろな雰囲気を紹介してくれたように感じます。
どのバンドもまた会いたいです。もう一度ちゃんとライブも見てみたいですね。
2月にまた東京に行くので待っていてください。
2/5と2/26に行きます。
どっちも日曜です。
では。
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