Roland P-20HD触ってみた
下の記事でも紹介されているように、これまでのインターネット中継で実現できない(しづらい)機能とされてきた「スローリプレイ」が実現できる機材としてRoland P-20HDが発売されました。
色々レビューなどを探してみたけど、あまりなさそうなので自分でレビューしてみようと思います。一応スローリプレイ機としてはSony MAV-555やEVSを使ってきた経歴があるのでその辺との違いなんかを中心に。
あ、当然それらの機材とはウン10倍の価格差があることは承知なので、「業務機と比べて全然ダメだね」みたいなことをいうつもりはなく、P-20HDはこの価格帯でたくさんの機能を持って、このジャンルに進出してきた、とても素晴らしい機材であると思っているのが前提です。「敢えていうならこんな風になるといいのになー」という趣旨の記事であることをご了承ください。
まずはジョグ/シャトルホイールの挙動
ホイールを押し込んでジョグ/シャトルの切り替えはできないです。
これは「まぁそうなってるだろうな」と想定しながら実機を触ってみた部分ではあるのですが、想像通りの挙動。仕方ない。
もう一つ実装されてたら嬉しかったのが、シャトルの速度変更時のガチャガチャ感(これでわかるかなぁ...)
これがないので、シャトルの速度変更が全然わからず、今およそ何倍でシャトルしているのが掴みづらい。ディスプレイ上の倍率表示も小さいのでもう少しどうにかなると嬉しいなぁ。
次からは触る前には想像していなかった挙動。まずはTバーの挙動
Tバーを上げて再生スタートすると一瞬タイムラグが入ってから再生するようで、これはちょっとオペレートに工夫が必要かもしれない。
大抵の場合、使いどころの1秒前くらいにイン点をマークしておいて、Tバーあげて再生確認後、スイッチャーを切り替えると思うのですが、P-20HDでは再生までに少しラグがあるので他の機材とはテンポが違ってしっくりこないかもです。
スイッチャーさんが「1、2」と意識的にちょっと間を入れて切り替えるとかした方が良さそうです。
ちなみにTバー上げた状態で再生ボタンを押すとほぼラグなしに再生されそうですが、このやり方で、もしTバーを上げ忘れてしまうとリカバリが難しそうです。再生中にTバーを下から上に操作すると一瞬再生動画が止まってしまうので、こっちの方が結果的に危ない気がします。
最後にプレイリスト再生の挙動
ダイジェスト動画とかでスロープレイヤーのプレイリスト機能を使うことはよくあると思いますが、P-20HDでは使いどころがちょっと限定的かも。
というのも、プレイリスト登録したクリップが切り替わるたびにトランジションが入ります。
トランジションの種類として「Black Fade」と「White Fade」を選択できますが、「Cut」がありません。
ならばと思い、トランジションタイムを0秒にしてみたのですが、これはこれで一瞬の静止を挟んで次のクリップに移行するようです。
これはまぁまぁ厳しい仕様なのではないかと思うのですが、Rolandさんアップデートでなんとかならないでしょうかー。
ダイジェストの演出としてCut切り替えは普通に使いたいですし、インタビューの即編撮って出しみたいなときはどうしたらいいのやら...。
あとはクリップの残り秒数が分からないとか、最初に使ったSonyのSDXC SDカードでプロジェクト作れないとか、ちょっとした不安点もありました(これはSDカードが原因かもです)が、総じていい機材だとは思っています!
アップデートでもっとよくなるといいなと思いながら、使っていこうと思います!
間違いや認識違いありましたらお知らせください!