「居心地の良い環境では成長できない」は本当か?
「居心地が良すぎる環境では成長できない。自分をストレッチさせて成長したい」
新卒、中途の採用面談などで候補者の方とお話をしているときに、時々聞く言葉。
ストレッチをさせて自分を成長させるということには大賛成なのですが、「居心地の良い環境では成長できない」ということには個人的には違和感を感じています。
今日はそんな話を書いてみようと思います。
居心地のよくない環境だと成長できるのか?
成長できる環境を選びたい。
そう考えたときに御社のカルチャーや人は居心地が良すぎて甘えてしまいそうだ。
だから、そうではない環境のほうが成長できるのかもしれない。
採用面談でこんな言葉を言われたことがありました。
当時は違和感を感じつつ、言語化しきれないものがあったのですが。最近そのモヤモヤの正体が見えてきた気がします。
つまり、ここで言っているのは
・人やカルチャーの面で居心地が良い → 成長できない
・人やカルチャーが多少合ってないくらいの環境 → 成長できる
ということなのかなと。
これって本当なのだろうか?
“居心地の悪い会社”を選ぶとどうなるのか?
個人的な結論としては「人やカルチャーの面で居心地が良い」と思える環境を選ぶことは成長において重要だと思います。
1. 人間関係に悩む可能性が高くなる
以下データから見られるように、職場のおよそ3割は人間関係の悩みだそう。
逆に言えば、入社前から「合わないかも。。」と思うような会社を選んだ場合、人間関係に悩む可能性は非常に高くなるでしょう。
人間関係に悩むからこそ、人間関係を円滑に進められる方法を学ぶようになる、みたいな側面はあるかもしれませんが、そもそも目指していた「成長」ってそこだったのか。そこは冷静に考える必要がありそうです🤔
(参照元:GLOBIS CAEREER NOTE)
2. 意思決定に違和感を感じてしまう
80対20で意見が割れるものは“判断”でしかない。
本当の意思決定は51対49で意見が割れるもの。どちらに進めばうまくいくかが分からない状況でくだされる決断だからこそ会社の色が出るのではないかと思います。
カルチャーはそういった極限の意思決定時の判断基準のようなもの。
そこの価値観がズレていることは少なからずストレスの原因になる可能性があります。
3. 何より楽しくない
「何をやるかよりも誰とやるか」
そんな言葉があるくらいに人の要素は重要なものです。
部活やサークル活動など。人生を思い返してみると少なくとも人とのマッチングの重要さは誰もが多少なりとも思い当たるものがあるのではないでしょうか。
「居心地の良さ」に対する誤解
ここまで、「居心地の良さは大事」という論旨で書いてきましたが、一方でストレッチする環境下でこそ人が成長するというのも事実。
これを整理してみたのが以下の表です。
人やカルチャーの面においては居心地の良さは大事。
一方でストレッチさせるべきは業務の部分なのかなと。
業務におけるストレッチ
・できる/できないの境にある難易度の目標設定をする
・未経験の業務にも取り組んで見る。そのために学ぶ
・業務/スタンスなどの面でFBをし、引き上げてもらえる上司がいるか(ベースの人の居心地があるからこそFBが可能)
など。
こういった業務面でのストレッチは成長のうえでの重要な要素になると思います。
あくまでこういったストレッチは自分次第のところもありますが、業務ストレッチを目指すカルチャーは1つの判断軸にしてもよいのかもしれません。
(そういった環境を求める人からすると、業務をストレッチをさせようとするカルチャーこそが居心地の良い環境なのかもしれまんせんね。)
まとめ
あくまで個人的見解ですが、「居心地の良い環境」について考えてみました。
「人やカルチャーなどの居心地は良い環境を選び、その中での業務はストレッチしていく」のが良いのではないかと思います。
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