ビジョン策定あるある:逆オーダーに注意!
Mission/Vision/Valueつくるって言うと、何も考えずに「さぁつくるぞー!」となる人が多いと思うんですが、ちょい、待て待ていです。
とくに、プロセスをなるべく多くの人と共有して進めた方が納得感高まるだろうということで、大人数を集めて議論したり、アンケートで「ご意見ください!」みたいにやると、間違いなく失敗します。
これをやってしまうと多くの場合、プロジェクトが終わりに近づくにつれ、「これもやっといた方がいいのでは?」という派生タスクが各方面からどんどん飛んできます。
#聞かれたらそりゃー何か言うよね
#良かれと思ってが裏目に出るやつ
一般的な話として、プロジェクトを開始する際にスコープオブワークを定義すべきというのはあると思うのですが、ビジョン策定ではその重要性がとくに顕著です。
なぜかと言うと、ビジョンがあまりに経営の根幹に関わる大前提なので、他のあらゆるファンクションに影響を与えてしまうからです。
事業投資/撤退判断、人事制度、採用、PR、マーケティング、CSR・・などなど、ビジョンが変わったらこっちも話変わってくるよ、なテーマばかりです。
だから、「そろそろビジョンが完成するらしい」となると、
「こっちで進めてる話と整合取れるんだよね? 勝手に変なこと言われると困るんだよねー。XXの要素は絶対入れたいから、ちょっと打合せさせて」的な注文が、各方面から殺到することになります。
ま、そういう動きがないならないで、「みんな、自分のこと以外無関心」というもっと深刻な病ですw
#ビジョンに関心あるだけマシ説
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ちなみに、ビジョン策定と連動して、他のファンクションがそれを反映させようと動くことは全く問題ないし、めちゃくちゃ健全な話です。
問題なのは、個別のファンクションからビジョン策定側に「こういう要素を入れてね」という逆オーダーが来て、それを簡単に受け入れてしまうことです。
もしくは、オーダーすら来ていないのに、策定側が忖度して余計な要素を取り込んでしまうという最悪パターンすらあります。
#SDGsは絡めた方がいいよねとか
#創業の精神は残した方がいいよねとか
こういう逆オーダーを許してしまうと、調整や根回しに時間をかけまくったあげく、
各方面に配慮した、無難で何のメッセージ性もない、無味無臭なビジョンが出来上がります。
本来、企業の次なる挑戦に向けたモメンタムを生み出すはずのビジョンが、現状維持の象徴みたいになってしまいます。
何ならビジョンをつくることで現状維持でオッケーだよ、という根拠を与えてしまいます。
#それなら作らない方がマシ
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たまーーに、経営者がコミットしていないというか、企画から現場に任せる!みたいなビジョン策定プロジェクトを見かけますが、
よっぽどリーダーシップのしっかりした経営企画でもいない限りは、逆オーダー攻めにあって、100%グダグダになります。
そもそも経営者がコミットしていないビジョン策定とか、語義矛盾がすごいけどw
ということで、ビジョン策定の際にはしっかりしたリーダーシップと、巻き込む範囲の緻密な設計が必要で、現状維持につながるような逆オーダーには注意が必要ですよー、という話でした。
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