見出し画像

絵を描く意欲とか開放とか

7月13日、三連休初日の午前、大好きなパブリックの場「みよたの広場」で「みんなでカラフルなどうぶつの森を描こう」ワークショップを実施した。

今回は3m幅の大きな布キャンバスに子どもたちが色を塗って、軽井沢にちなんだ動物を描いた。

絵を描く前段階に必要なことは何か

特製の大筆に歓声があがった

今回、参加してくれたのは、風越学園で直接、関わりのあった子どもたちだった。
「久しぶりに会いたいな!」っていう気持ちできてくれていて、絵を描く気持ちの温度はスタートから高かった。
単発のワークショップではあったものの、子どもたち同士の関係性があり、そしてナビゲートする自分と子どもたちとも関係性があり、アットホームな雰囲気。
事前に考えていたウォーミング・アップの活動もほぼほぼやる必要がないと感じて、少し体操をして「ま、やりましょか」と声をかけてすぐに描きだした。
用意していた大筆に、またグッとテンションが上がり、スタートから、開放されたからだで、ぐんぐんキャンバスに色がのっていた。

自ら手や足を使い描きだす子どもたち

「スタートはキャンバスの大きさに圧倒されちゃうかなあ?」
「汚れることに抵抗を感じて、おそるおそるのスタートになるかな?」
「後半にどう開放する瞬間をつくっていこうかな?」
と、そんなことを考えていたので、いい具合に予想を裏切られた。

子どもたちの様子をみていて、スタート時の場に対する安心感が、極めて重要な要素に感じられた。

ナビゲーターの意図と子どもの「やりたい!」ということと

絵の具の感触を確かめるように滑りながら描く

授業者の意図やねらいが強くなる学校の授業ではなく、ワークショップなので、基本的には、参加する子どものやりたいことをやればいいし、その場で起こることが最高・最善であると信じている。
しかし、子どもの「やりたい!」と作品のクオリティーは別である。
子どもの「やりたい!」ということを喚起し、持続させつつ、作品としての一定のクオリティーを担保する。その塩梅を今回も模索した。

「緑色の森を描こう!」というところで、モデルとして指先でトントンと描くやり方をみせた。その後、しばらくは指先で描いていたが、そのうちに手を使いだし、ぬるぬる滑る絵の具の感触を楽しむように、滑りながら描きだした。

汚れるのも気にせず、はじけた笑顔で絵の具の感触を楽しむ

後から「指先で描いてほしかったら、手拍子やもってきていた太鼓で、トントンと音を出してリズムをつける方法もあったんじゃないかな?」というフィードバックをもらった。
「なるほど!それもあるな」と思いつつも、その時の、子どもの「やりたい!」という熱に全力でのっかっていきたい。

この辺りは毎回、悩むところだが、自分の意図と子どもの「やりたい!」ということができるだけ近い活動になる事前の設計が大事なのだ。

「開放」と「喜び」の体験の価値って何だろうねえ

「ねえ、みて!」と手のひらをみせてくれた

「子どもの心もからだも開放される体験をつくりたい」と、常々、思っていて、子ども向けのワークショップの設計をするときは、そこを大事にすることが多い。
そういう経験は、子どもの育ちや発達にとって大切なことだと肌感覚として感じている。
理屈や理論で、なぜそれが大切なのかを示すことはできるのかもしれないけど、何だろうね。まだ、はっきりと言葉にならないな。

完成した作品の前で記念撮影!

久しぶりに、子どもたちと出会えて幸せな気持ちになりました。
子どもたちの喜んでいる姿や笑顔に触れていると満たされるね。
準備に時間もお金もたくさんかかってへとへとだったけど、全て子どもたちの笑顔で報われました!

きてくださったみなさま&関心を寄せてくださったみなさま、ありがとうございました!

いいなと思ったら応援しよう!