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ぶらモリタin三島(山中城)#2
メインイベントの前にタップリと時空を超えて歴史の旅を楽しんだので、山中城跡に行く前にちょっと寄り道をしました。
43年前の青年の私は実はこの地(三島)で大人の人生をスタートしたのです。
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と言ってもまだ何も出来ず何も分かってない小僧です。そんな自分が一人暮らしを始めて、生きる(生活する)って大変なんだなと感じた所がこの三島です。
今は残念ながら無くなってましたが、三島大社の前にあるパン屋さんの2階にあるアパートが青春の始まりです。
慣れない自炊もしたし、隣の住人との交流もありました。彼とは始めて訪ねた不動産屋で会って、偶然同じ場所に決めたようで、その縁もあり親しくして貰いました。
良くサイフォンで淹れてくれたコーヒーを飲みながら、色々話した事を思い出します。
一つ年上だったので、何か安心感がありました。熊本出身で言葉も含めとても新鮮な気持ちになったのを覚えてます。
実はこの時代の友達とは現在も交流があり、三島会と言う名前でコミュニティを作り友人関係を続けてます。
男女9名のグループで、何年かに1度は集まり親交をかわしてます。
わざわざここに寄ったのは、新しくなった校舎を皆んなに見せたいとの思いからです。
たった1枚の写真を撮るのに、渋滞に並び駐車場に入れてちょっとだけ歩き、グループラインに投稿したのです。
人生の中のほんの数年を共に過ごしただけなのに、強い絆で結ばれてる不思議な仲間です。
そんな出会いを与えてくれた三島の町はとても大切な場所です。今後も何かにかこつけて訪ねることでしょう。そして殆ど変わってない町を嬉しく思います。又来るのであまり変わらないでね。
そんな感傷を胸にいよいよ山中城跡に向かいます。
街中から箱根路を向かい登りだして程なくすると、山中城跡の標識が現れます。
東海道から少し外れるのですが、言ってみれば街道沿いに防御のお城を作った様なものです。
北条側の危機感を感じます。
道路に分断されて南側と北側に分かれてましたが、細長い形状のお城です。
このお城の特徴はなんと言っても、障子堀です。
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正直ここまでして防御効果はあるのかと感じます。
防衛の為と言うよりむしろアートなの?
と思うほど様式美として完成してると思いました。北条氏の得意な形らしいのですが、機能性より形にこだわる日本人的な感性を感じます。
こんな所にも日本人のクリエイティブな心を思い、それが現代まで続いてる品格を感じます。
生きるか死ぬかの瀬戸際でも、美しさを求めるその感性は素晴らしいと思います。武将が残した辞世の句にも同じ様な境地を感じてましたが
、日本人の持つ特性なのですね。
お堀を見てそんな事を感じさせられる日本文化のなんと奥の深い事かと、感激してしまいました。
かなり広大な敷地を巡っていると、やたらと説明板があります。
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無論ありがたいのですが、三島市の熱意を強く感じました。観光資源として十分使えるコンテンツだと気づいてるかな?
今後、海外の人含めお城跡は新たな名所になります。
歴史と自然はネット上のドメインと同じように、お金で買うことが出来ません。
時間を遡る事も自然を作り出す事も出来ませんから。
存在自体に価値がありますので、それをどう知らしめるかの問題だと思います。
三島市の取り組みは基本的に良い事だと思いまし、旧東海道の石畳を残す施策もしてるようです。
そんな新旧取り混ぜた考えを巡らせながら、歩いておりました。
1日半ほどの三島近辺の旅でしたが、かなり充実した物となりました。
過去を知りそれを巡り、今を知り未来を模索する。そんな場所が無数にあります。
せめて馴染みの場所だけでも訪ねてみたいと思います。
政府がGOナンチャラ言ってましたが、人に言われるのではなく、自らの興味の元行動しましょう。小さな発見が楽しいですよ。