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サイモン&ガーファンクル セントラル・パーク再結成ライヴ
前回の続き。S&Gの「パセリセージローズマリータイム」が四つのハーブの名前で魔除けのための言葉だったとは、私も知りませんでした。それどころか「パーシー清司さんとローズマリーさんとの時間」の事かなんかの歌だろうなぁと、漠然と口ずさんでいました。
この口ずさむ私の英語って、めちゃくちゃでして、英語のようで英語でない、サビの歌詞のとこくらいしか英語が分かってなくて、あとはめちゃくちゃです。その話で言うと、私の音楽趣味は洋楽98%邦楽2%なのに、時々急に口からついて出てくるメロディーが「ひろせ川ぁ〜流れる岸辺ぇ〜♪」とか「あれはさんねんまえっ、あなたっ♪」とか、何故か日本の名曲が意図せず出てきます。なせでしょう?日本人だから?自分でも説明がつきません。
それから、パセリ、よく洋食メニューの添え物でありました。ただ実際に食べるという人は少数派ですよね。私は子供の頃、塩かけて食べてた時期があり、小学生の家庭科の料理の時間で「パセリ大好き」と公言したら、珍しがられて手元のお皿いっぱいにパセリが、クラスメイトの好意で集まってきまして、食べざるを得ない状況になったのを覚えています。パセリを食べてたのは子供の時だけで、あの家庭科の時間以後は食べなくなった気がしています。
先週からS&Gマイブームが続いてますが、S&Gの作品は60年代中心でフォーキーでやや古くさいので、演奏が素晴らしい1982年のセントラルパークの再結成ライヴを好んで聴きます。
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スタートは「ミセス•ロビンソン」↓言うに及ばず二人の歌唱とハーモニーは素晴らしいです。アートがハーモニーの上のパートを歌うだけではなく、逆になったりユニゾンになったりソロになったり、映像を観るとけっこう二人で複雑なハーモニーがデザインされています。
スカボローフェアー↓は、二人のハーモニーとポールのギターがベースになっていてスタジオ版よりもハーモニーの美しさがリアルに感じます。ギターと歌だけでは音が薄いのでシンセサイザーの音が終始モワ〜と流れていてこの音がこの曲の雰囲気を支えています。黄昏時のNYに流れる美しい光景です。
ライヴでのハイライトは、私の好きな「レイト•イン•ジ•イブニング」↓ホーンセクションの切れ味が抜群ですね。当時のNYを代表する凄腕ミュージシャン達(リチャード•ティー、スティーヴ•ガット、ピート•カーら)の演奏も聴衆も、最高潮です!
本作が出る二年前にポールサイモンのソロアルバム「ワントリックポニー」が出ていて、これがスタッフのメンバーと共に演っていて、かなり良いのです。その中に「エース•イン•ザ•ホール」という曲があって、その映像がコレ↓。カメラワークも良いし、リチャード•ティーも熱唱しているし、この頃のポールサイモンはホント、カッコいいなぁ。
昨年のある日、高校の卒業アルバムを見ていたら、クラスのページの寄せ書きの個々の一言で「ポールサイモン!エースインザホール!云々」と書いてる人を見つけて驚きました。
その彼は、今noteで時々コメントを頂く人で、卒業以来会ってないのですが、彼は高校時代、音楽部所属で歌が上手でした。
彼を含めたクラスメート数人で駅まで歩いて帰った日のこと、彼は歩きながら路上で大きな声で歌うんですよね笑。あれは合唱系のちゃんとした歌だったのだろうなぁ。うまいとサマになるし、めちゃくちゃの英語でムニャムニャ口ずさむ私とは根本的に違う。笑
S&Gにも当然詳しい彼とのコメントに触発されて、映画「卒業」を学生の時以来、観ました。
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今観ると、途中まで正直ぜんぜん面白くないです笑。まず主役のダスティンホフマンが超絶ボンボンで心が満たされず悶々としている男なもんだから、まったく感情移入出来ないんです。彼の周囲の人達も花嫁のエレイン以外はロクでもない大人達で、中でもミセスロビンソンはかつてはアートを学んでいたのに社会に負けてダメになった大人の象徴のように描かれます。(すべて意図的なんですけど)
しかし卒業は不屈の名作、その所以はあの有名なラストにありました。教会から連れ出してバスの中で二人が見せる表情、一瞬の恍惚の後に待ち受けるものを暗示するシーンです。閉じこもっていたボンボンの彼は最後に一皮剥けて、卒業して大人になっていくのでしょう。
映画を観て一番感じたのは、ほんとにS&Gの曲と共にある映画ってことです。ミセスロビンソンの複数のヴァージョン、印象的に使われるエイプリルカムシーウィル、スカボローフェア、そしてサウンドオブサイレンスが決定的に心を打ちます。
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