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答えのない質問に答えてみる

この記事は「ReDesigner for Student 後輩に残すクリエイター就活の手引き Advent Calendar 2024」の9日目です🐈

こんにちは。ReDesigner for Studentの森内と申します。まず自己紹介をさせてください。

Goodpatch / ReDesigner for Studentで、カスタマーサクセス(CS)とキャリアデザイナーとして働いています。CSとして企業の採用活動のサポートをしたり、キャリアデザイナーとして学生のみなさんと面談をしたり、学校での就活相談会を担当したり。ReDesigner for Studentチームでは主にイベント関連の仕事を担当することが多いですが、少人数チームなので幅広い業務に携わっています。

ReDesigner for Studentのアドベントカレンダーは今年で3年目。わたし自身もキャリアデザイナーとして学生のみなさまと関わりを持つようになって3年が経ちました。ときには「人それぞれですよね……」「こんな質問してすみません……」と前置きの上、質問や相談をいただくことも多いです。そういった質問をされることは決して嫌ではないのですが、「人にもよるけど」「答えはないのだけど」という枕詞のもとで答えてしまうことも多く……。ただ、自分自身の就職活動を振り返ると、そんな答えのない質問こそ「なんでもいいから答えが欲しい」と思っていたことを思い出すのです。そこで、今回は、学生の方からよくいただく“今更聞きづらい”“こんなこと聞いていいのかな”という質問に答えてみます。

これから書くことは、キャリアデザイナーとしてというよりも、就活や社会人生活で数々の失敗を重ねてきた個人としての回答になるので、参考にならない方もいるかもしれません。就職活動では、いろんな大人がいろんなことを好き勝手に話してきますよね。そういう考え方もあるのだな、くらいの気持ちで読んでいただければ☁️


何社くらい受けたらいい?

悩んでいるのであれば、たくさん受けてみましょう! 自分の話になりますが、わたしの就活では100社くらい受けました(そして、落ちまくりました笑)。人によってペースはさまざまですし、「あの人すごいな」って人も実は何十社も受けていたなんてことも多いです。

気になる企業にはまず応募してみて、選考を進めながらはたらくイメージを膨らませていくのがいいのかなと思っています。選考は自分の考えを整理する機会と考えてみるのもいいかもしれません。

とはいえ落ちると悲しくなりますよね。そんなときはこんな考え方も参考になりますよ。

自己分析ってどうやったらいい?

自分の強みがわからない・就活の軸がわからない

特にデザイナー就活の場合は、「自己分析するぞ!」と進めるよりも、ポートフォリオを作りながら・選考を受けながら考えていくのがよいのかなと考えています。

こんなうまくいかない

わたしの場合、先ほど100社受けたという話をしましたが、いろんな企業の人と話をして、業界ごとの違いがわかったり、いろいろな価値観を持つ人から見た自分の姿を理解したことがよかったなと思っています(当時はそれどころじゃなかったけれど)。また、心配性ではありますが、基本的には何とかなると考えている性格から、ある担当者から営業に向いているねと言われたこともあり、意外とそんな一言に影響を受けて、キャリアをスタートさせていたりもします。

社会人の先輩や友達と対話しながら自分のことを知っていければいいのではないかなと考えています。

企業研究ってどうやったらいい?

前の質問と同様、さまざまな価値観の人と対話しながら業界や企業のことを知っていければいいのではないかなぁ。

今の自分は他の就活生と比べてどれくらいのレベル?

確かに、誰が見ても「すごい!」と思えるような人はいます。ただし、企業や人によって見方は本当にさまざまなので、「あなたはこれくらいのレベルです」とはお答えできないのが本音です。

ただ、デザイナー就活ではやはりポートフォリオが重要です。あえて目安をつくるなら、ポートフォリオを何回ブラッシュアップしたかを意識してみるのもいいかもしれません。今これを書いている12/8(日)時点で、ReDesigner for Student内に投稿されているポートフォリオを見ると、多い人でver.6くらいまで更新している方もいます。でも、ポートフォリオの土台があること自体がとても素晴らしいことなので、あせる必要はないよなと思います。冬休み中に、たとえ粗くても、自分にしかわからないレベルでもいいので、次のバージョンを作ってみてください。

ポートフォリオは、何ページくらいにまとめるのが正解?

1作品につき、何ページくらいにまとめるのが正解?

最終的に100ページくらいになった人も、20ページくらいでシンプルにまとめた人も、どちらもいました。企業や人にもよるし、個人の好みもあると思います。ただ、ひとつ言えるのは、無理に簡潔に・短くまとめる必要はないということです。

いろいろな人のポートフォリオを見ていると、「なぜこの課題設定にしたのか」「リサーチは具体的にどんなことをしたのか」が記載されていないことが少なくはありません。実際に話を聞くと、自分の経験から着想を得た人もいれば、社会課題をもとに構想を練った人も……また、デスクリサーチだけでなく、ユーザーインタビューまで実施していたり、ポートフォリオには書かれていないことが会話の中でわかってくることが多くあります。(もったいない……!)

なぜ、説明を省いたのか話を聞くと「スッキリまとめた方が見やすいと思って」とのこと。個人的にはポートフォリオは作る過程や工夫をしっかりと伝えることが重要だと考えているので、ページ数が多くなる場合は、フォントサイズや装飾、レイアウトなどを見直して、情報がきちんと伝わるか、という観点でブラッシュアップしてみるのもよいのではと思います。(企業のみなさま。もし見ていればお願いしたいのですが、選考時にポートフォリオを⚪︎ページにまとめてほしい、という縛りはすこしゆるめてもらえると嬉しいです🙇)

こちらの記事では、見出しや文字の大きさの話をすごく丁寧にしてくれていますよ。

逆質問は何個くらいするのがいい?

無理にしなくてもよいと思います。質問がなければ「今までの面談で疑問に思っていた点がすべて解消できたので、大丈夫です」と伝えてもかまいません。

「質問内容もジャッジされているような気持ちになる」とよく相談されます。そんな時は、「解像度の高い質問をしなければ」「こんなこと聞いてもいいのだろうか」とぜんぜん質問が思い浮かばなかったりしますよね。

会社についてや業界についての質問だとかしこまってしまいがちですが、人に対する質問と考えれば少し気楽に考えられるのではと思います。時間が余っていたら「〇〇さんはなぜこの会社に入社されたんですか?」とか「〇〇さんがこの会社に入って良かったと感じる点はありますか?」など、その人自身のことを知る質問をしてみると、ちょっとだけ質問のハードルは下がるかなと思います。それに、入社したら一緒に働くかもしれない人と考えると、興味が湧いてきませんか?

なんだったら質問ではなく、相談でも大丈夫。

“キャリアの相談とかでも全然良いですよね。”

アドウェイズ遠藤さん、hacoさんと話した際の記事。
実際に面接にも出ているお二人もそうおっしゃってますよ。

残業の話や福利厚生の質問ってしても大丈夫?

全然大丈夫ですよ。ただし、わたしなら聞き方は少し工夫するかもしれません。みなさんも初対面の人に「どこに住んでいますか?」と前置きなく聞かれるとちょっと、どきっとすると思います。(「実は引っ越しを考えていて、〇〇さんはどちらにお住まいですか?」と聞かれる方が安心しますよね。それと同じです)。

「1日の生活のイメージを掴みたくて、みなさん何時頃に出社して、何時頃に退社されることが多いですか?」などと、伝えると相手も安心して答えられるのではと思います。(信じられないかもしれませんが、実は企業側も学生に選ばれるか否かを気にしながら採用活動をしているのです。)

自信が持てない

わたしも一緒です。さまざまな不安を抱えつつ基本的には楽しく生きていますし、まわりも同じような人が多いです。同僚や友人たちを見ていても自信を持って生きている人なんで一人もいないのでは。

社会に出て10年以上が経ちましたが、自信は持たなくてもいいんじゃない、という結論に至っています。

今回の「ReDesigner for Student 後輩に残すクリエイター就活の手引き Advent Calendar 2024」でも就職活動が終わっても不安が残っていること、自信が持てなかったことを書いてくれている方が何人かいましたね。

「出来てるよ!自信持って!」と言われても自信がつきません🥹

就職活動中の悩みと解決策を丁寧に綴ってくれています。

さいごに

結局、明確な答えになっていない回答もたくさんありました。笑

その人の置かれている状況や考えていることによっても、変わってくることも多いです。だからこそ、自分のつくってきたものを元にいろいろな価値観を持つ人と対話を重ねて欲しいなと考えています。

現在、Designer Career Jamでは、12/2に行われたオンラインイベントのアーカイブ動画を配信中です。12名以上のデザイナーのみなさまが制作で取り組んだこと、その時に感じたことを話しています。こういった話を聞くことで、すこしだけ自分の過去や考え方と向き合う機会にもなるのではないでしょうか?

12/14(土)まで公開中です。ぜひお申し込みください!


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