エネルギーをめぐらせたら、わたしの世界は一体どんな風に変化するのだろう。
一番最後に、「仕事」をしたのっていつだったっけ?
記憶が曖昧になりかけていたので、前職(専門紙の校正の仕事)の総務課の方とのメールを遡ってみると、2021年2月2日に「お世話になりました」と書いて送ったメールを発掘した。当時は某感染症のさなかで、退職の挨拶もメールで済ませたことがすでに懐かしい。。
あれから3年半の月日が流れたけど、その間、“仕事らしい仕事”はしてこなかった。仕事が嫌いなワケじゃない。大学卒業後から3年半前までの十数年間は、ほぼ途切れることなく仕事をしてきて(強制終了のかかった2015年を除く)、“生活のため”という明確な理由はあったにせよ、仕事自体は好きだった。大学図書館の事務、ウェディングフォトグラファー(フォトプランナー)、大学広報、インテリア雑貨店の事務、専門紙の校正業務と何度か転職はしたものの、どの職場でも学びがあり、仲間との出会いがあり、山や谷を登ったり下ったり、大小さまざまな経験をしてきた。きっとそのどれもが、私にとってはなくてはならない経験だった。
それなのに。
この3年半は、仕事をする自分にはなれなかった。仕事をする勇気が出ず、意欲も湧かず、何をしたら良いのかもわからず、何をするにも自分は中途半端なように思えて、一歩を踏み出せなかった。。
去年9月に始めたこぎん刺しのウェブショップは、心のどこかで、“趣味の延長”という気持ちが大きく、プロフィール写真の撮影依頼は、お金をいただく勇気が出ずに、結局、エネルギー交換という名の物々交換にしてもらった。自分が生み出したものや能力を使ったことに対して、お金を受け取ることにも大きなブロックがあった(これも今、向き合い中💦)。
同時に、私の頭の中をじわじわと侵略していった思考たち。
“プロじゃない(実績がない)から、名乗ってはいけない”
“すでにその分野で成功している人がいるから、私がやっても意味がない”
“ちゃんと体裁を整えてからじゃないと公表できない”
“始めたからには、最後までやり通さなければならない(途中で挫折すると恥ずかしい)”
“◯◯だから◯◯できない”といった思考が次第に呪縛に変わり、身動きをとれなくした。いや、もしかすると私はこれを言い訳にして、仕事から逃げていたのかもしれないなとも思う…(汗)3年半の間にどんどん高くなる仕事のハードル。そのハードルを見上げるたびに気持ちはひるむ一方だったけれど、ハードルを高く設定したのは、他でもない私自身だということも頭ではわかっていた(多分)。
3年半ぶりの「仕事」を通して感じたこと
前置きが長くなったけれど、じつは先日、3年半ぶりに仕事をする機会をいただいた。冥王星が山羊座に移った日からスタートした仕事に一人であたふたしながらも、星とのシンクロを感じて、「星ってやっぱりすぎょい…!」と驚いたりしていた(ちなみに私は、山羊座の対向にある蟹座生まれ🦀)。
依頼内容は、校正業務。打診があった時はまだ弱腰だった私も、いざ目の前に仕事がやってくると、さすがにもう殻の外に出るしかなかった。何より、私に依頼をしてもらえたことがとても有難くて、私にできることで少しでもお役に立てると思うと嬉しくて仕方なかった。限られた時間の中で、私にできることは精一杯やると決めて仕事に集中した。
実際に3年半ぶりに仕事をして感じたこと。それは、仕事をしている時間が、仕事のある生活が、とにかく嬉しくて楽しくて仕方なかった!ということ。原稿にじっくりと向き合い、誤りのある箇所を整えていく校正作業もやっぱり性に合っているなと思ったし、働くことで頭と身体は疲れていたけれど、心は生き生きとしていることを実感する毎日だった(とはいえ、朝晩関係なく没頭してしまうので、日々のルーティーンはほんと大事💦)。
仕事をやり遂げた後、私の中で高く高く積み上がっていたハードルがぐんと下がり、心がものすごく軽くなったような気がした。そして、プロじゃなくても仕事はできるし(資格等が必要な仕事は別だけど)、すでに誰かがやっていたとしても、長年の実績がなくても、完璧に体裁を整えてからじゃなくても問題はなくて、「違ったな」と思えば、途中で方向転換したって全然良いのでは?という思考に変わっていた。“◯◯だから◯◯できない”は、やっぱり私自身がつくり出した「言い訳」に過ぎなかったのだと思う。
そして仕事をしている間は、新たな“役割”を手に入れたように思えて心がとても安定していた。それまで滞っていたエネルギーがまわり始めて、ぼんやりとしていた私の輪郭がほんの少しだけ濃く縁取られたような感覚もあった。これからも自分の好きなこと、楽しみながらできること、息を吸うようにできることで、誰かや何かのお役に立っていきたいな。もっともっとエネルギーをめぐらせることができたなら、私の世界は一体どんな風に変化していくのだろう? そして、そこにはどんな出会いがあるのだろうか? 今はまるで実験を始める直前のように、胸の高鳴りを感じてわくわくしている。
殻の中に隠れてこっそりと様子をうかがっていた3年半。そろりそろりと殻から出てみると、そこに広がっていたのはわくわくが広がる世界だった。これからは苦手なことではなく、好きなことで私のエネルギーをめぐらせていきたい。エネルギーをめぐらせることで起こる変化、今はそれが楽しみで仕方ない🪄