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1つ目のタイトルを獲得!(UEFAスーパーカップ) ~新しい戦い方~

UEFAスーパーカップでアタランタに勝利し、2年ぶり6回目の優勝を果たした。ユーロやコパ・アメリカの影響により、プレシーズンではメンバーが揃わなかったが、この試合では全員(カマヴィンガとアラバは負傷)が揃った。プレシーズンとは異なる戦い方をしていたため、そのことを中心に書いていく。



攻撃

多くの選手が動いたビルドアップ(前半)

プレシーズンでは、モドリッチが降りてビルドアップをすることが多かったが、この試合(前半)ではそのようなことをあまりしなかった。クルトワがボールを持った時に、多くの選手が動き出し、スペースを作っていた。しかし、ボールが渡ることは少なかった。

アタランタは、ハイプレスマンツーマン(ゾーンで)をするため、ビルドアップでは、背後を狙っていた。クルトワがボールを持った時は、CBの2人(特にリュディガー)がクルトワのスペースを空けることをしていた。(クルトワは左利きなため、リュディガーがスペースを空けていた。)
しかし、アタランタが、予想よりも高い位置からプレスをしなかったことに加え、クルトワのロングボールに対して、アタランタのCBが跳ね返すことができたため、ビルドアップがうまくいかなかった。

リュディガーとミリトンが高い位置を取り、ビルドアップ


そのため、前線の選手が動き回り、スペースを作ることをしたり、SBが低い位置を取ること、クルトワの前にできたスペースにカルバハルやバルベルデが入ることもしたが、アタランタの陣形を崩すことができず、前半のビルドアップは失敗した。

CBが空けたスペースにカルバハルが入る


後半は、CBを動かすことを止め、チュアメニやバルベルデがポジションを少しずらした。また、ベリンガムがタイミングよくスペースに顔を出すこともしたため、パス一本でプレス回避をしてチャンスに繋げることができた。

今後もビルドアップではトライ&エラーを繰り返すと思うため、注目をしていき、最終的にどのような形で収まるのか見ていきたい。


前線の動きに合わせた攻撃

後半は、前線の選手がスペースを作り、チャンスを多く作ることができていた。前半からもスペースを作ることはしていたが、スペースができたことを確認してから動いていたため、相手のスライドが間に合い、ボールが繋がらなかった。後半は、スペースを作る動きに合わせ、別の選手がそのスペースを使うことができたため、ボールが繋がり、チャンスを作ることができた。

中央のスペースをベリンガムが使うシーン


前線の3枚は、左サイドでプレーをすることが得意な選手である。そのため、左サイドに流れることは多くなる。3枚が左に流れることで、右サイドと中央のスペースが空く。そのスペースを使うことができれば、チャンスを多く作ることができる。

この試合では、中央のスペースはベリンガム右サイドは、カルバハルとバルベルデのコンビネーションからスペースを使うことができていた。今後も、彼らがスペースを使うと思う。

昨シーズンのベリンガムは、中央からの飛び出しから得点を量産したため、今シーズンも同じような形から得点を積み重ねそうである。また、中央でボールをもらい、スルーパスでチャンスメイクをする回数も増えるため、ゴールに関わることが今シーズンも多くなる。

右サイドは、カルバハルとバルベルデのコンビネーションで崩すことが多くなると思うが、個人的には昨シーズンのように、カルバハル、バルベルデ、ロドリゴの3枚で右サイドを制圧して欲しい。左サイドには、ヴィニシウスとエンバぺがいるため、相手は左サイド(マドリ―側)に守備を重点を置く。そのため、右サイドの守備は手薄になるため、3枚で攻略ができれば、相手を崩し、得点をすることができると思う。



守備

中央のスペース

守備で気になったことは、チュアメニとバルベルデは動けるため、高い位置からプレスをかけるが、CBとの間にスペースができてしまい、そのスペースを使われてしまうとピンチになってしまう。ハイプレスを行いたいため、前からプレスをかけるが、前線の2枚があまり守備に参加しないため、うまくハマらない。そのため、スペースができてしまう

チュアメニとバルベルデがプレスをかけ、CBと中盤のスペースが空く


後半は、アタランタの動きが少なくなったこともあるが、高い位置からプレスをかけることが少なくなった。そのため、CBと中盤の間のスペースが空くことは少なくなり、空いたとしても戻るスピードが相手よりも速かったため、ピンチになることは少なかった。

中盤は動ける選手が多いため、2度追い、3度追いなどをすることができる。そのため、あらゆるところに顔を出して守備をすることができるが、大事なところを守ることができない時もあるため、注意しないといけない。


カバーと戻り方

カルバハルがサイドを突破された後のミリトンの対応が素晴らしかったため、紹介したい。

アタランタは、3-5-2を採用しているため、サイドでは1対1になることが多かった。そのため、カルバハルはボールを奪いにチャレンジをしたが、奪うことができず、かわされてしまった。

しかし、ミリトンが素早くカバーをし、相手の攻撃を遅らせた。その間に、カルバハルは内側から戻りミリトンと2対1の状況を作り、攻撃を阻止することができた。

ミリトンのカバーとカルバハルの戻り

日本の子どもたちに参考となる守備の仕方であったため、ぜひ見てほしい。



プレシーズンとは違う戦い方であったため、今後はどのような戦い方をするのか気になった。背後を狙うことは今シーズンの決まり事ではあると思う。その背後の動きに合わせて、別の選手がどのように関わり、得点をするのか今後も注目していきたい。

この試合では出番がなかったが、このメンバーでエンドリッキが入ったらどのような関わり方をするのか気になる。また、ギュレルのインテリオール起用など、この試合であまり出番がなかった選手がどのように関わり、シーズンを終えるのかも気になる。


今後もマドリ―の試合後は可能な限りこちらで試合中気になったことを書くため、もしよろしければ継続して見てください。

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モリリン
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