穴場(前編)
今日もお立ち寄りくださりありがとうございます。
「森さん、建築好きでしたよね。だったら、絶対好きだと思います。」
元同僚さんにそう勧められて行ってきました。
丹下健三 〜戦前からオリンピック・万博まで〜 と、
旧岩崎邸庭園
一番の目的は丹下健三さんの展示を見ることだったのですが、
その展示をしている国立近現代建築資料館に入館するのに
旧岩崎邸庭園を経由しないと入れない日だったんです。
(入館方法は2つあって、平日は湯島地方合同庁舎からも入れるようです)
寄り道好きだし、隣接する重要文化財も気になる、
そんな訳でお楽しみが追加になった感覚で行ってきました。
朝から暑さも湿気も最高の中、
上野の不忍池の蓮に圧倒され興奮しながら写真を撮って向かいました。
1896年に造られた洋館だそうです。よくぞ戦火を逃れて現在まで残っていたものです。
設計はジョサイア・コンドルさん、鹿鳴館、上野博物館、ニコライ堂を設計されたイギリス人の方です。
天井は高く、各部屋壁紙や床、天井のデザインも異なります。
開放はされていませんが、地下には当時厨房などがあったそうです。
そして洋館の横にある撞球室(ビリヤード場)に続く地下通路も。
以前は月1回地下通路ガイドツアーをやっていたようですが、今は開催していないようです、残念。
屋根裏部屋?に続く階段もありました。
この階段を上るとどこに続くのか気になる、見たい気持ちになりながら
ここでかくれんぼしたら絶対に見つからない、見つけられないお屋敷だなと想像していました。
大事に手入れをしながら今に残っているとはいえ、館内にエアコンはありません。
かなり汗だくでしたが、ベランダ越しに外を見ていたら気持ちのよい、いい風が吹いていました。
そんな洋館に併設された和館があります。
元々は邸宅として使われていて、建坪550坪・20棟もの建物があり、
取り壊しで大広間の1棟だけ残したという話を聞くと相当な大きさだったことが伺えます。
洋館とは全く異なる畳の間。
こちらも天井が高く、広いです。
床の間の壁絵や襖絵が残っていて見ることができます。
和室から眺める外の景色も趣があります。
庭園は芝を整えている最中なので工事中の体裁でしたが、
来年2月ごろには復元されるようなので春は見頃かもしれません。
気づけばほぼ貸切状態で長居をしていました。
寄り道万歳!
終戦後、様々な事情・変遷を経て今に至っているようなので
この建物の歴史を見てみようと思います。