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祖母の喜寿を祝って

私の祖母が77歳、喜寿を迎えました。祖母は今、スクエアダンス、健康麻雀、習字、生花、太極拳と、趣味に情熱を注ぎ、アクティブな日々を送っています。学生の私よりも忙しそうな毎日です。年金で生活しつつも、不動産収入や株式投資で経済的にも自立しており、その姿勢にはいつも感心しています。

祖父と共に長い間メガバンクで勤めていた祖母は、退職後も自分に合った仕事を探し、時間を調節しながらさまざまな仕事を続けていました。交通事故で足に怪我を負うまでは、友人や祖父と海外旅行を楽しみ、いろんな国の話をしてくれるのが私の楽しみでもありました。

祖母の人生は決して平坦ではなかったようです。嫁姑問題に苦しみながらも、姑の介護をしっかりと行い、最期を看取ったことは、彼女の強さと優しさを表しています。祖父が亡くなった後も、祖父の経営していた不動産会社の手続きを自ら行ったり、それに伴って裁判を経験するなど、様々な試練を乗り越えてきました。

最近毎日のように通っているスクエアダンスは、10年の間続けています。最近は英語で指示を出す役割を任されていて、「英語苦手なの」と言いながらも毎日毎日洋楽を聞いたり、シャドーイングをして発音を勉強する姿勢には、常に向上心を忘れない祖母の姿が見えます。

祖母は本業の傍ら華道、茶道、書道の先生として自宅で教室を開いていました。生徒さんたちはとても親切で、当時小さかった私のことをとても可愛がってくれました。祖母も生徒のことを大切に思っていました。一人の生徒がフランスに留学した際には、祖母が祖父と共にフランスまで遊びに行き、その生徒やフランスで出会った友人たちを招いてお茶を出したこともあったそうです。

生花にも精を出していて、月に一度、祖母は京都へ行き、本場での生花の勉強会に参加しています。1週間ほど滞在し、技術を磨いている姿は本当に素敵だと思います。

何でも前向きに楽しむ祖母は、本当に何でもできる人です。でも、決して驕ることなく、いつも「全然私はできないのよ〜」と言います。でもその言葉には卑屈な感じは全くなく、純粋に前向きに挑戦しようとしている姿勢が感じられます。そんなところも素敵です。

私の父や叔母が海外勤務になってから機会はなくなったのですが、祖母は親戚みんなを連れて海外旅行に行くこともあり、みんなで楽しい時間を過ごしました。祖母がくれた時間と思い出をこれからも大切にし、祖母との二人暮らしを楽しみたいです。

祖母との暮らしは決して派手ではありませんが、彼女は自分の心を豊かにする趣味や家族との思い出の時間を何よりも大切にし、それに対する投資を惜しみません。「あなたのためにすることは何も苦にならん。」と彼女が言ってくれたおかげで、誰にも言えなかった悩みを打ち明け、一緒に解決策を考えてくれる存在となりました。父は常に海外にいて連絡が取れず、母は自由奔放で頼り方がわからず悩んでいた私にとって、具体的な計画に落とし込むまで自分のことをとことん真剣に考えてくれた大人でした。

私自身、祖母と一緒に暮らしているおかげで、何不自由なく生活させてもらっています。私の母(祖母にとっては義娘)が行政書士の資格を取得する際、予備校代や開業代など必要な費用を支援してくれたこともあります。また、私も大学入学のお祝いとして大変ありがたいサポートをいただきました。祖母の温かい支えがあったからこそ、今の自分があります。

もちろん、祖母の経済的な支援は私の人生に大きな影響を与えていますが、それ以上に彼女が提供してくれた愛情や励ましと思い出が、私にとっての宝物です。2人で暮らし始めて1年半が経ちますが、祖母のような素晴らしい人物とそばにいれることに感謝し、これからも祖母との時間を楽しいものにしたいです。祖母の健康と長寿を心から願っています。

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