【安曇野から発信する潤一博士の目】45~地蔵峠~
現在はほとんど人も通らないこの峠を、私は1960年5月初旬に初めて通った。木曽福島からバスに乗り、旧開田村の古屋敷まで行った。卒業研究のための、初めてのフィールド入りであった。バスから降りると、5月だというのにまだ残雪が多く、土も凍結しており、とても調査にはならなかった。
それ以降、何回も峠を越えた。ほとんど徒歩で、調査をしながらの峠越えであった。
(地質学者・理学博士 酒井 潤一)
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