たのしみは朝起きいでて 11 朧月夜 2022年7月12日 05:08 たのしみは朝起きいでて昨日まで なかりし花の咲ける見る時たのしみは常に見られぬ鳥の来て 軒遠からぬ樹に鳴きしときうぁー誰かが私の気持ちを歌にしてくれている。思ったことそのままの文章なのに「そうそう、私も」と共感する。文語体なので調べもいいし、こんなふうに素直な文章を書けたらいいなと思う。橘曙覧、名前は知っているが試験のために覚えたくらいだ。幕末の国学者、歌人で、日常生活を詠んだ歌が多いという。たのしみはというで出しの「独楽吟」を読んでいい気分になった。たのしみはそぞろ読みゆく書の中に われとひとしき人をみし時たのしみはいやなる人の来たりしが ながくもをらでかえりけるときたのしみはまれに魚煮て児ら皆が うましうましといひて食ふ時「たのしみは〜時」が五十二首ある。わかりやすい言葉で身辺の気持ちを詠む歌、もっと早く知りたかった。「たのしみはそぞろ読みゆく書の中に われとひとしき人を見し時」まさにこの短歌に会えたことがそうである。日常の小さなたのしみを見つけることが、不安やよけいな心配を生まない秘訣だ。最近は朝の柔らかな光を見るだけでたのしみを感じる。花が少なくなった庭の今朝の、それでも小さなたのしみ。野生のモモが根づいたハマユウが実につぼみほころぶ布袋さま月桃も実に雨や暑さの中でもひっそりと咲く花たち、たのしみをありがとう。生き残っているクチナシ露を飲んでいるシジミハマユウにしがみついている昆虫たのしみは朝に見まわる夏の庭探せばいくらでもあるのだ、たのしみは。今日も読んでくださってありがとうございます。 ダウンロード copy いいなと思ったら応援しよう! チップで応援する #橘曙覧 #日々のたのしみ 11