島日記 姫檜扇
タケノコ見回りの際、昨日までなかった小さな花がひっそり顔を出していた。
突然現れるのは球根花である。
植えたことも忘れているから嬉しい驚きだ。
ピンクの2センチほどの画像の花はヒメヒオウギ。
ヒオウギ(檜扇)はオレンジ色で別の属だ。
檜扇とは宮廷で用いられる木製の扇のこと。
島で野生化しているヒメヒオウギスイセン(モントブレチア)も違う属名。
ヒメヒオウギスイセンは島の至る所に見られ雑草扱いの花である。
繁殖力が強く朱色なので、庭でも厄介もので気にすることなく抜いている。
捨てたところでまた復活するので隅に追いやっている。
見ればかわいいのだが紅い花があちこちに出ては困る。
ヒオウギといえば、平家物語の那須与一の扇の的の場面を思い出す。
どちらの花も海に舞って落ちてゆく緋色の扇のイメージはないが、花の名前はいろんなことを思い起こさせる。
那須与一が出てきたら、平家の美少年、平敦盛も偲ばれる。
どちらも、16、17歳の若武者と公達。
平家物語は滅びの文学なので気軽に手に取れないが、最後の機会に読み返したら琵琶の音が聴こえるだろうか。
今日はウコンのヒゲ切り作業に行った。
倉庫の中の作業だが暑くて、立ちっぱなしで疲れた。
帰りにスーパーに寄りビールと鶏のもも肉を買って、唐揚げを作る。
久々のだれやみである。
タケノコ料理に飽きていたので食べすぎてしまった。
今日もお付き合いくださってありがとうございます。