島日記 とはいうもののお前ではなし
最近、仕事の翌日は、身体を休めると称してこたつに入り浸っている。
明日のnoteも時間がありすぎて、まだ書いていない。
積んである図書室の本をパラパラとめくっているうちに手が止まった。
蜀山人の、
「世の中に人の来るこそうるさけれ とはいうもののお前ではなし」
それを真似て、内田百閒が玄関に張り紙をした、
「世の中に人の来るこそうれしかれ とはいうもののお前ではなし」
の話が載っていた。
張り紙を読んで気になるのは百閒のほう、言葉三文字の違いで、人によってはショックを受けて帰って行くかもしれない。
私も外に出る時は薄い鎧をつけて行くから、蜀山人の狂歌を貼りたいほうだ。
別に来客は郵便屋さんか宅配のかたぐらいなのだが、家ではくつろぎたいので急な来客はどぎまぎする。
今は気軽な連絡手段があるので、事前にわかるのでありがたい。
蜀山人は、大田南畝という江戸時代の狂歌師であり御家人。
ほんとに面白い人だ。
とぼけたペンネームも多くあり、立川談志の「蜀山人」の噺の中に禁酒のことが出てくる。
禁酒をしたが魚屋に「酒が飲めてこそ人生だ」と言われすぐに飲み始めた。
だが、禁酒の例外の中に、
「雪月花の趣きがあれば飲む、友あれば飲む、よき肴あればのむ、二日酔いの日は特に飲む」
とあったという。
笑いで身体の疲れも抜けていきそうだ。
「と言ってもあなたではないよ」
なんて実際に言えば、今の世の中冗談ではすまされないかもしれない。
夕日とクジラを探しに西の海岸に行ってきた。
しばらくいたが残念ながら。
穏やかに染まる夕日だった。
明日はいい天気だろう。
今日もお付き合いくださってありがとうございます。
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