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知らずにひとを傷つけているかもしれない
今年もジャガイモの収穫が始まった。
島にきてもう二十数年もやっている年中行事だ。
日本一早い新ジャガというのが売り物だが、最近は北海道が不作なので値が安定し、手伝う私たちも嬉しい。
何より、でっかいのや傷ものをいっぱい貰えるから。
10時と15時にお茶の時間がある。
もちろん昼休みもあるが。
「お茶だよー」が天使の呼び声に聞こえる。
車座になって溢れんばかりのおやつを頂きながら談笑するのだ。
島には農業支援センターという組織があり登録すると、人手の足りない農家に派遣される。最近は様変わりして登録する人がとても少ない。
若い移住者も退職者のように家を建て、起業する人が増えてきた。
農業だけでなく島全体人手不足のようだ。
さてタイトルのことだ。
今まで意識しなかったが、最近になって、私の性格のせいで傷ついた人がいるのではないかと思うようになった。
喋った後、苦いのだ。
なんかつっかえるのだ。
もともと、ひとりでいるのが好きで、群れるのは苦手。世間話も嫌い。
集落の行事も許される最低限の参加だ。
でも引っ込み思案ではないので、楽しい時は結構喋る。
農作業のお茶の時間。
話題を振るひと、黙って耳を傾けるひと、相槌を打つひと、お菓子をたべるひと、いろんなタイプがある。
私は人の話を黙って聞くことが出来ないようで、ついつい口を挟んでしまう。
年長だし、雑学が好きときてる。
「あっ、それ違うよ、こうだよ」「それもう流行ってないよ」「この方がいいんじゃない」「それは○○よ、どこにでもあるよ」などと何気なく発してしまう。断定口調になる。上から目線になる。
知っていても問われない限り話さないひとのことが不思議だった。いるのだ、そういうひとが。
私は奥ゆかしさや繊細さが、欠如しているのだろうか。
知るものは語らず、語るものは知らずというフレーズもあるのに。
今までは性格だからと気に留めなかった。
しかし最近、ほんと嫌な女だなぁと思うのだ。
同じようなタイプが相手ならまだしも、島に来るのは都会では暮らせない何らかの問題を抱えたひとが多い。
そういう人を私の心ない言葉で傷つけてきたのではないだろうか。
この年になってようやく気づいた。
今まで私の言葉に傷ついた方、ごめんなさい。
まるで小学生の反省文だが、改めるのに年齢は関係ないだろう。
思い出せば、自分のことだけしか考えてないのねと言われたことがある。
迷惑をかけなければそれでいいんじゃないのと頑なに思ってきた。
noteを書き始めて、深層心理を覗いてみたい気になった。
怖くもあるが触れてみたい。
また、今まで読み過ごしてきた言葉や文章を気に留め、メモするようになった。
note効果ということか。
ありがとう。読んでくれて。
※ フォト 冬枯れの中から芽を出したれんげそう。